邪気を払う聖水〜Denizliまで

Isparta~Denizli
12/19~12/20 (1134~1135days)

12/19

イスパルタの街を抜けるのに、緩く上り坂を走る。
大した斜度ではなく、10キロほど走り標高1,200メートルに到達。

風景に緑はほとんどなく、茶色や赤色が目に入る色彩のほとんどだ。
もう年の瀬であり、季節的にこの風景はなんらおかしくないし明朝はすごく冷えるのだが、日中はそれなりに暖かくなるので、冬の実感がいまいち湧いてこない。

Burdurという街で昼食休憩をした後は、フラットな道が続く。
左手に無名の湖を見ながらの走行が続く。水位が下がり、浜辺ができている。
右手にはリンゴ畑と思われるものが広がるが、どの樹々も何故か緑色の塗料がべったり塗り付けられ、不気味な雰囲気を醸し出している。
その背後の山には、うっすらと家屋が見える。明らかにボロボロで誰も住んでいないのだが、遺跡か何かだろうか。

こちらは現役の家屋。トルコは赤いレンガで作られた家が多い。

16時半、Salda湖に到着。ここが、コンヤの街から続いた湖ルート上、最後の湖になる。
ビー玉を溶かした様な鮮やかな水色で、湖面は穏やかで空を映し出す鏡となっている。

今日は湖畔でキャンプをしようとなったのだが、野宿場所を探すうちに、どこからともなく5、6匹の野犬の群れがやってきた。

トルコの犬は凶暴で、これまで幾度となく追いかけられてきた。
今回も襲撃に備えて身構えたのだが、なぜかここの野犬は非常に大人しく、そしてなぜか人懐っこく擦り寄ってくる。

聖水の様に澄んだSalda湖が、彼等の邪気を払ったのかもしれない…

12/20
昨晩の冷え込みは最近の中ではマシな方だったが、それでも霜がテントと自転車に降り、ペットボトルの水も凍っている事から相当気温は下がったのだろう。

朝食にラーメンを食べ、砂糖をたっぷり入れたチャイ(紅茶)を水筒に詰めて出発する。

Salda湖からは上りが続き、標高1,200メートル後半に達した後は一気に下り、そこからは平坦な道が続く。
30キロほど走って現れた集落で昼食休憩。ここで食べたケバブが、今まで食べた中でも一番美味しかった。

昼以降は、コンヤから続いた湖ルートを抜け、幹線道路に入った。
視界の先には、隙間なく山が広がっている。必ず峠を越えなければならないようだ。

この日の目的地であるDenizli(デニズリ)には、この
峠の先にある。必死に漕いで、峠を目指す。
登り切り、後は下るだけだと思っていたのだが、そう甘くはない。
登って下ってを何度も繰り返し、デニズリにはヘトヘトの体で到着した。

さてこのデニズリ。街の名前ではピンとこないかもしれないが、海外旅行先で訪れたい観光地アンケートで常に上位に食い込む、パムッカレの最寄り地である。
休養日も兼ねて、翌日にゆっくりとパムッカレ観光を楽しむつもりだ。

(走行ルート:Isparta→Salda Golu→Denizli)

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