いざ、ネパールへ〜Kathumanduまで

Ayutthaya~Kathumandu
4/3~4/8 (866~870days)

アユタヤには合計3泊し、最初の一泊は休憩、2泊目は観光、そして3泊目は自転車とキャンピング用品の清掃に当てた。

バンコクからはネパールにフライトするのだが、そのためにガソリンストーブに残るガソリンを処理してしまわなければならない。
ガソリンには油を落とす効果があり、自転車のパーツ清掃には打ってつけなのであり、ガソリンを使い切る意味でも、飛行機に乗る前は自転車清掃に打ってつけのタイミングなのだ。

じゃあ何でバンコクじゃなくてアユタヤで清掃するのよというと、バンコクではWarmshower(自転車旅行者用のSNSみたいなもの。相互援助で、ホストの家に泊めてもらったり泊めたりする交友サイト)のホストにお世話になるのであり、流石に人の家でガソリン使うほど無神経ではないですよ、私。

朝から夕方まで掛けてピッカピカにしてあげた、我がクッキーモンスター号。
走行最終日となる明日に雨が降らなければいいんだけど。

ガソリンを使い切った後は、ガソリンストーブも食器用洗剤で入念に清掃。

旅行の最序盤、日本からアラスカにフライトする際、「ガソリンの匂いがする、使用したと思われるガソリンストーブは預入荷物でも持ち込み不可です」と言われ、没収寸前となった経験がある。

そんな経緯があり、飛行機に乗る前は毎回食器用洗剤で洗う様に心掛けている。
なお長年使ったストーブからガソリン臭を無くすなど不可能なのだが、今のところ海外の空港で前述の様に注意されたり没収されたことはない。
日本だけが異常に厳しい管理体制を取っているのであり、安全対策としては非常に良いことなのだが、海外を走る自転車旅行者としては「少しくらい融通利かしてくれても…」と思わないでもない。

さてと、じゃあバンコクまでのラストランと行きますか。
アユタヤからバンコクまでは90キロ弱なので、1日で余裕で到着できる距離。

阪神タイガース・タイ支部のチームバスです。(嘘)

途中のジューススタンドでジュースを注文したら、豪快な形で出てきた。

で、特に問題もなくバンコクに到着し、無事にWarmshowerのホストであるトゥームの家に到着。
これまで数々の旅行者を迎え入れてきたそうで、家の壁にはたくさんの感謝の言葉が書かれたメッセージが貼り付けられている。

フライト日まで4泊することを快諾してくれたのであり、その間私はトゥームに日本食を振る舞うことに。

親子丼、コロッケ、炒飯を調理し、ご賞味いただいた。

フライトまで日数はあるものの、いろいろと忙しい。
まずは自転車のパッキングをしなければならない。

箱はトゥームの家にあったものを使わせてもらえることに。
ちなみに飛行機輪行をするにあたり、パッキングスタイルは大きく2つに別れる。
私の様に箱に入れるか、空港にあるラッピングマシーンで自転車を包むか、である。

私はラッピングマシーンを利用したことがないのだが、どうもあの透明のビニールで自転車を守り切れるとは到底思えず、常に箱を使用している。

箱だと自転車以外の服や寝袋を中に詰め、緩衝材にすることができるので、個人的には箱詰めの方が精神衛生上よろしい。

これで重量は23キロ程。

荷物の方はサランラップとテープを購入し、空港に行く前に自分でラッピングをする。
業務用の大きなラップを購入する人もいるようだが、私は普通のキッチン用品のラップ一本でいつも事足りる。

こちらの重量は15キロ。
ラッピングした荷物を預入荷物にし、手荷物には40リットルのバックパックに10キロ分の荷物を分散させて機内持ち込みにしている。

バックパックの方は明らかにどの航空会社の規定サイズも超えているのだが、今のところ手荷物にすることを拒否されたことはない。

なお、今回はパッキング時点でかなりの重量オーバーになる事が判明したため、泣く泣く醤油と大量の文庫本を処分していくことになった。

後は、バンコクにいる間に必要備品の買い出し。
タイ以降、恐らくヨーロッパに入るまでまともな備品は手に入らないと見越し、ここで最低限買い足していくことに。

さすがタイ、自転車屋も結構な数があり、取り扱いパーツも十分揃えている。

11速のチェーンとブレーキパッド、ブレーキワイヤーなどを買い足しておく。

別のショッピングモールには、なんとオルトリーブのスモールパーツを扱う店が。
ちょうどサイドバッグの留め具が破損していたため、ここで交換することができた。

スポーツ用品以外にも、カメラ関係の取り扱いもかなり品揃えがいい。
PENTAXのレンズやカメラなんかは、東南アジアではタイくらいしか手に入らないんじゃないか?

タイのマクドナルドは合掌でお出迎え。
ちなみに、きちんと接客教育がされているお店では、本当に合掌して店員が挨拶してくれる。

手に入らないものはないし、接客は丁寧だし、路面状況は完璧だし、セブンイレブンはあるし、本当に日本と変わらない。
バンコクの街並みは本当に日本そのもので、目隠しとヘッドホンをされて日本から飛行機で連れてこられ、街中でそれらを外されても、しばらくはそこが他国とは気づかないんじゃないかな。

そして、迎えたフライト日。
トゥームにお礼を告げ、タクシーで空港へ。

超過料金として3400バーツ(12,000円)に加え、航空会社のホームページには載っていなかった自転車の特別料金700バーツ(2,400円)を何故か支払わされたが、無事にチェックイン。

今回はネパール航空を利用したのだが、利用客は私以外ほとんどがネパール人。
肌の色が濃く、明らかに東南アジアの人々とは違う顔を見て、まだタイ国内なのにも関わらず、違う国に来た様に思える。

そして17時半、飛行機はタイの地を離れ、ネパールへと向けて飛び立った。
搭乗時間は2時間半ほどなのだが、しっかり機内食も出たのが意外だった。

そして20時、ネパールの首都・カトマンズに到着。
パスポートチェックをし、アライバルビザで100日を得た後にX線での荷物チェックがあるのだが、これが長蛇の列。
かなり多くの利用客がいるのに、X線の機械が2台しかなく、それも動きが遅い。
どんどんと行列ばかりが溜まっていくのを見て、全てが完璧だったタイとのギャップを感じざるを得ない。

ようやくチェックを抜け、荷物を回収した時には21時半になっており、さすがにここから自転車を組み立てて市街地を目指すのは難しい。
カトマンズの空港は24時間営業ではないため、空港泊もできない。

仕方なくタクシーを捕まえ、10ドルと大金を払って市街地へと向かう。
ホテルはトゥームの知り合いのツテで抑えてくれていたのだが、これまた20ドルと高い。

まぁ一泊だけだし、今日だけ贅沢…とベッドに横たわり、しばらくすると咳が止まらなくなった。
そういえば、カトマンズは「世界で一番空気が悪い」なんて言われるくらい大気汚染が酷いんだっけか…ということを思い出し、異国の地に来たんだなと、ここで初めて実感したのだった。

(走行ルート:Ayutthaya→Bangkok→Kathumandu)

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