ホーチミンへ向けて下山〜Bao Locまで

Da Lat~Bao Loc
3/16 (847days)

標高1,500メートルの高地に位置するダラット 。
対してこれより目指すホーチミンシティは、せいぜい標高100メートル。

ここから長い長いダウンヒルが始まるとなると、苦労して峠を越えた甲斐があるというものである。
ダウンヒルではペダルを漕ぐ必要はなく、ハンドルとブレーキの操作さえすればいいので、感覚としてはジェットコースターに乗っているような楽しさがある。

出発前に宿の備え付けの朝食を食べる。
ここの宿は今まで泊まったどの宿よりも朝食サービスが太っ腹で、シュウマイ、トースト、卵、フルーツ、果てはインスタントヌードルまで食い放題。

おかげで出発前から腹が重い。

さ、出発しますか。

私がダウンヒルが好きな理由には、景色の良さがある。
登りの時ももちろん景色は良いのだけれど、それを全く苦労もせず、風を切りながら眺められるというのは、最高に気分が良い。

しかし、ダラットからのダウンヒルは視界が全く広くなく、おまけにめちゃくちゃに交通量が多いため、全く楽しくない。というか、危ない。
曲がりくねった下り坂だと車は自転車よりもスピードが遅く、こちらはブレーキを掛けてその後ろに着かざるを得ない。
それもまたイライラする。

ダラット一気に標高1,000メートル以下まで下るダウンヒルだったけど、ここまで詰まらなかったダウンヒルも珍しい。

あの交通量の多さだと、私と逆方面からダラットを目指した場合、登り坂のストレスと危険度は半端じゃないだろう。

長かった下りもひと段落つき、標高1,000メートルの集落で小休止。

サトウキビジュースを注文すると、露店のお母さんが「これも食べて」と、何かの種を分けてくれた。

最初そのまま食べていたのだが、それを見ていたお母さんとその家族が大笑い。
食べ方を教えてくれた。

上下の前歯4本の間に、縦向きに種を咥える。
そして、中の種を割らずに黒い外殻だけを割り、中身の白い種を食べる。

これが中々に難しくて、最初のうちは白い種も粉々に砕いてしまう。
その内力加減が分かってくると、上手に白い種だけ取り出せるように。

味は…種が小さすぎて特に何も感じない。
スイカの種なのかな?

標高700メートルを下った後、また再び登りが始まり標高1,000メートルまで登る。
私は峠越えは好きだけど、こういうチマチマした登りは嫌いだ。
ガツンと一発大きいのを登って、シャシャシャーっと一気に駆け下りたい。

道端ではフルーツ露店がよく目立つ。
ベトナムでは緑色のバナナがよく売られており、一度試しに買ってみたことがある。
食べてみたら、案の定まだ熟しておらず、固いし味がしない。

こりゃ失敗したな〜と思ったら、一晩経って朝起きたら全て黄色いバナナになっていた。味もしっかり甘くなっている。
なるほど、確かにベトナムの亜熱帯気候を考えると、熟す前に出荷した方が持ちが良くなるんだな、と納得させられた。

この地域では、乾麺を作っている現場もよく見かける。
北部では見かけなかった様子だけど、南部の気候では生麺はすぐ痛んでしまうのだろうか?

午後の小休止はチェー。
本当はシントーを食べたいのだけれど、シントーはチェー以上に発見が難しい。
この2つはそれなりの規模の町でしか、店がない。

店の親父さんが何やら話しかけて来たが、ベトナム語なので一切分らない。
こういう時は、英語も日本語も交え、「自分は日本人で、自転車で旅行をしている」というのを身振り手振りで一生懸命に伝える。
恐らくはほとんど理解してもらえてないだろうが、大抵の人は感心した様に、ニッコリと微笑んでくれる。

小休止後は雲行きが怪しくなり、いつ雨が降り出してもおかしくない天気に。
少しばかりペースを上げ、16時過ぎにBao Locに到着。

投宿と同時に雨が降り出したから、ギリギリセーフのタイミングだった。
ベトナムの雨は、短時間で強く降って、1時間もすればサッと上がる。

宿の目の前に寺があったので、雨が上がってから見に行ってみることに。

いたって真面目な寺院だと思うのだが、置いてある石像が面白い。

象に乗ってお勉強。

仲が良いですね。

見切れてるよ!

喧嘩しちゃいけません!

宿に戻り、ダラットで購入したモカの豆を挽いて飲んでみることに。
豆にうっすらと油が浮いており、焙煎したての新鮮な豆であることが一目で分かる。

味は…これは美味い!コピルアクよりも美味しいじゃん!
味に深みがあって、雑味もない。
自分でいれてこんなに美味いコーヒーは、旅行中では初めてかもしれない…

これなら100グラムと言わず、もっと買っとけばよかったなぁ〜。
大事に飲まないと。

(走行ルート:Da Lat→Bao Loc)

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