≪世界遺産≫ホイアンの古い町並み

Merble Mountain (五行山)
Hoi An (ホイアン)
3/8 (839days)

Da Nang(ダナン)から片道30キロ程南に下ったところに、Hoi An(ホイアン)という世界遺産に指定されている町がある。
16世紀頃からポルトガルやオランダ、中国、日本の商船が集まる国際港として栄え、現在でもその当時の古い建造物が多く残されている。

「ホイアンを訪れるなら夜がいいよ」と小野さんから教えてもらい、今回は自転車は宿に置き、バスで向うことに。

夜までは時間があるので、ダナンとホイアンの間にある観光名所、マーブルマウンテン(五行山)へまず行ってみることに。
何でも、西遊記の孫悟空がお釈迦様に閉じ込められたのが、このマーブルマウンテンなのだそう。

ダナンからバスで30分ほどで、マーブルマウンテンに到着。
麓で入山料を払い、階段を上って進んでいく。

しばらく進んだところで、仏教寺の門が現れる。
五行山の上にはいくつか仏教寺があり、過去から信仰の対象として崇められていたのがわかる。

しかしここマーブルマウンテン見どころは、山の山腹にある、いわゆる「見える仏教寺」ではない。
この門から更に少し進んだところに洞窟があり、その中に見どころがあるのである。

洞窟の入り口から奥へ進むと、天井が高く広い空間が現れる。
そう、最大の見どころは洞窟の中の「隠れた仏教寺」なのである。

洞窟内はかつて真っ暗だったらしいのだが、ベトナム戦争でのアメリカ軍の空襲により天井に穴が開いたそうで、今ではその穴から日差しが内部に射し込んでいる。

五行山にはこの洞窟の他にもいくつか小さな物があり、それぞれに小さな祭壇が置かれている。

五行山は山道が整っており、山頂まで登ることができる。
マーブルマウンテンの名前の通り、大理石でできた山である。
大理石は表面がツルツルなので、登山靴でも滑って一苦労なのだが、山頂から見るダナンの景色は非常に素晴らしい。

大満足のままマーブルマウンテンを後にし、今度はホイアンへと向う。

バスがなかなかやって来ず、バス停で突っ立って待っていると、明らかに非合法の流しのバイクタクシーが声を掛けてきた。
普段ならこの手の物は無視するのだが、さすがに30分待ち続けている身としては我慢できず、お願いすることに。

ボッタクられる王道パターンなのだが、最初に「この値段しか出さないよ」と念押ししていたため、特にトラブルにもならずに無事ホイアンに到着。


ホイアンにはかつて日本人町があったといい、その町に掛かる橋が現在でも残されている。

ホイアンといえば、年に一度開かれるランタン祭りが有名である。
ランタン祭りではホイアンの街全体がランタンで彩られ、夜中の川に灯籠を浮かべて流される。
メディアにも取り上げられることが多いので、そうした光景を写真などで目にした人も多いのではないだろうか。

私が行った時はランタン祭りの10日前程だったのだが、既にランタンが町のあちこちに飾られていた。

ホイアンは国際港として発展した歴史からか、独自の食文化を育んできたらしく、ホイアンでしか食べられない料理がいくつかある。

その中の一つ、カオラオという麺料理。
これは日本人が持ち込んだ料理と言われており、伊勢うどんが元になっているとのこと。

ベトナム独特の米粉麺ではなくたまご麺で、スープの味も醤油ベースなのかかなり濃い。

カオラオを食べて再びホイアンの歴史地区に行くと、陽が落ちて暗くなった街に、灯りが付いたランタンが浮かんでいるではないか。

川には灯籠を乗せた無数の手漕ぎ舟が浮かび、幻想的な景色を作り出している。

小野さんが「ホイアンは夜にこそ行くべきだ」と言った通りだった。
昼間のホイアンは、それはそれで歩いていて面白いのだが、明るすぎるのだ。
明るいということは、余計な物まで目に入ってしまう。大量の観光客の顔に、英語なんかで書かれた客引きの看板…

夜のホイアンでは太陽が沈んで暗くなり、そういった目に入る情報がぐっとすくなくなる。
自然、暗闇にぼんやり浮かぶランタンと提灯のみがフォーカスされて、目に飛び込んでくるのだ。

時間さえ気にしなければいつまでも夜の散歩をしていたかったが、バスの時刻もあり後ろ髪を引かれる思いでダナンへと帰った。

今までの国では見たことがない光景に、静かに興奮した夜だった。

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