センスのない贈り物〜Xethamouakまで

Ban Bongpansi~Xethamouak
3/2 (833days)

ラオスという国はフランスの保護国(という名の植民地)であった歴史があり、時折その名残を思わせる文化を垣間見ることがある。

その中でも私のような貧乏旅行者に最も馴染みやすいのが、食文化である。
ラオスの食文化としてはカオニャオ(餅米)、米粉の麺に代表される様に、米が中心となる。

そんな中にあって、パンも実はよく食べられていて、しかも安価に食べることができる。
同じくフランスの保護国であったベトナム、カンボジアでも同様で、フランスが持ち込んだ食文化だと言われている。

ということで、この日の朝食はサンドイッチ屋台で注文することに。
ベトナムではバインミーと呼ばれているが、ラオ語ではなんと言うのだろう?

大抵は炒めた卵と鳥の肝のような物に、キュウリなんかの野菜を挟んでくれる。
一つ5,000キープ(約60円)くらいなので、2つ頼んで一つは昼食のお弁当にすることに。

適当に進んだところ、まだ空いていない商店の軒下を借りて朝食休憩を取る。

道はただひたすらに直線が続き、アメリカやカナダのハイウェイを思い出す。
ただその両国と違い、森や林は全くなく、緑を見ることはほとんどない。
茶色い大地なのだが、これは土ではなくて枯れた草原地帯なのであり、砂漠よりもサバンナというのがイメージに近い。

ココナッツはよく取れるようで、路肩で結構売っているのを見かける。

タイとベトナムを結ぶこのラオス上の道は、日本がODA援助をしているようで、日本の国旗シールやモニュメントを頻繁に見かける。

日本で社会人をしていた時には、私も税金を払っていた立場であった。
私が払った税金がODAとなり、回り回って今その恩恵を受けているのだから、税金高い高いと文句ばかりも言ってられませんな。

もう3年以上納めてないけど。

それにしても暑い!
ペットボトルの水がぬるま湯になる程で、水分補給の際は不快指数がマックスなのだが、それでも喉は凄く乾くので、みるみる内に水が減っていく。

牛達も暑さに参っている様子。

ヤギは暑さに強いのかな?
この暑さでも道路脇をトコトコ歩いている。

この暑さにすっかり参り、週末で休みの学校の軒下で休憩。
朝に買ったサンドイッチを取り出し、ここで昼ご飯を食べていく。

地元民も暑さを逃れるためか、おっさんが一人、廊下に寝そべって休憩している。

ラオスにはメコン川という、東南アジアで最長を誇る大河を要する国である。
そう考えると非常に恵まれた立地であるはずなのだが、そのメコン川から派生する支流があまりにも貧弱すぎる。

走っていて橋はよく見かけるのだが、その下を流れる川はことごとく干からびている。
これでは作物すらまともに育たないわけだ。

中国・ベトナムと走ってきて、その両国は大きな川がそこかしこに流れ、その側でしっかりと都市が発展しているのを目の当たりにしてきた。
人間の文明は、つくづく川を中心に発展したきたのだと、その両国とラオスを比較してみて実感する。

ラオスは高床式の家が非常に多い。
最初は虫や蛇が多いからか?と思っていたのだが、日中はみな家から出て床の下で過ごしている。
これを見るに、太陽が出ている最中は家の中が熱くなりすぎるから、影があって風通しのいい床下は理にかなっているのだろう。

しかし本当に何もない。

そんな何もない道に、突如立派な建物が現れる。
近づいてみると、なんと日本の支援で建てられた、道の駅ではないか!
我が国は、道のみならず休憩場所となる施設まで支援しているのか!

ただ中を覗いてみると、お昼時だというのに中のレストランは無人、机の上には椅子が逆さに向けられて積まれている。
この日まだ誰もここを訪れていないようだ…

まぁ、日本と違ってラオスはそこら辺で安い食堂で休憩できるし、路肩駐車してたって警察は何も言わないだろう。
道の駅なんて施設は、ラオスの実情に全くそぐわない、ハリボテの様な建物でしかないんだろうな。

私も、中をちらっと覗いただけでさっさと通り過ぎてしまった。

その後も風景に変化がないまま、16時半にXethamouakに到着。
手持ちの現金が少ないため、この日はインスタントラーメンと米で晩御飯を済ませる。

というのも、ラオス通貨のキープは他国ではなんの価値もない紙になってしまう。
両替商ですら、受け取ってくれないという話だ。

そんなわけで、タイからラオスに入国してきた際、必要最低限の250,000キープ(3,200円)しかATMで降ろさなかった。
これで丸3日乗り切れるはずなのだが、果たして…

(走行ルート:Ban Vongphansi→Xethamouak)

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