まじめに不まじめ〜ブッダパーク

Vientiane
Buddha Park(ブッダパーク)

ラオスの首都・ビエンチャンだが、ルアンパバーンと違って世界遺産にされているわけでもなく、特別有名な観光地であるわけでもなく、特に見るべきものはない。

ただ、そんなビエンチャンにあって、ブッダパークなる観光スポットが存在している。

旅行好きで本を多少読む人ならば、宮田珠己という作家を知っているのではないだろうか。
主に東南アジアを中心にバックパッカーとして旅行した経歴を持ち、その旅行記を数多く出版している。
こう言っては失礼かもしれないが、割と「変な」所に観光へ行き、小気味いい冗談を交えてそれらを紹介している。

氏の著書の中にブッダパークを巡ったという節があり、「実に気に入った」という旨の事が書かれていた。
そう、ブッダパークはいわゆる「変な」所であるらしい。

ブッダパークとは名前の通り仏陀に関する施設であり、数々の仏像石像が展示されているとのこと。
その仏像石像がどうも変ちくりんで、それが一部の物好きに受けているんだとか。
私も旅行中に出会った物好きの自転車旅行者に「沖野くん、ブッダパークは面白いよ」と言われ、当初迷っていたビエンチャン行きを決めた経緯がある。

ということで、ビエンチャンに到着した翌日を休養日として、空身の自転車でブッダパークへと向かうことに。

事前にGoogleマップを使ってルートを調べてから向かったのだが、ショートカットとして提示されていたルートがまぁ悪路も悪路。
ラオスという国では、メイン国道から一本でも違う路地に入ってしまうと、それが首都であろうと未舗装路の悪路になってしまう。

これなら多少遠回りにはなっても、素直に国道だけで向かえばよかった。

ビエンチャンから走ること20キロ、ようやくブッダパークに到着。
広大な敷地だというイメージを勝手に抱いていたのだが、意外とこじんまりしている。

庭園の様な作りの敷地に、仏教やヒンドゥー教の仏像が所狭しと置かれている。

そして、意外と真面目な像が置いてある。

ただ、やっぱり宮田氏の本で紹介されていたように、おかしな像の方が圧倒的に多い。

座禅止めて、俺の歌聴かない?

ケンカはダメっ!

イタイイタイ!

次浮気したら、わかってるわよね?

あー、俺、剣とか怖くて持てないんだわ。

このように、仏教関連の施設としてはおふざけとしか思えないような像が並ぶブッダパーク。

ただ、庭園を歩く間に私なりに考察してみたのだが、このブッダパークを造った人物は、大真面目にこの石像群を作ったのではないだろうか。

そもそも宗教における石像や絵画の位置としては、文字を読めない民衆へも布教を広める意味合いが大きかったはずである。
ラーマーヤナに代表される叙事詩もそうである。
文字が読めずとも、語り、聴かせることで理解させる。

しかし現在では、それらは宗教知識を深めるツールというよりも、芸術品や過去の文化の一つとして、アート作品へと役割が変化している。
現代に生きる我々は、それらから教義を学ぶのではなく、美しさや楽しさを感じることを、それらに求めているのだ。

そんな現状に、ブッダパークの作者は原点回帰を図ったのではないか。
石像を通して、我々観光客に何かを学ばせたかったのではないか。

「ケンカはダメ」「浮気はダメ」「虫を無闇に痛めつけてはいけない」
これらは突き詰めていけば、「平和・愛・命を大事にせよ」という、非常に重いテーマを我々に投げかけているのではないだろうか。

そう考えてみると、作者はなんと崇高な考えの持ち主なのだろう…
自分勝手な推察ながら痛く感心した私は、作者の意図を今一度深く読み取ろうと、再び庭園をぐるっと回ってみた。

組体操…?
この石像から私が学ぶべきことはなんだ!?
きっと意味があるはずだ!

え、え〜と…ワニは危ないから退治する!

あ〜、逆・キャメルクラッチ!?

…やっぱりよくわかんねーわ、この作者の考え。

コメント

  1. 日本は令和の時代になります。そちらの元号はなんですか?

    1. コメントを頂いて、「海外に元号という概念があるのか?」と気になり調べてみました。
      タイには元号はないのですが、仏暦を採用しており、今年は2562年になるそうです。

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