バカと煙と自転車乗りは高い所が好き〜Namuang Gnaiまで

Luang Prabang~Namuang Gnai
2/21 (824days)

非常に居心地の良かったルアンパバーン。
この日の朝、真剣にもう一泊しようか迷ったのだが、やはり出発することに。

一泊しても多分のんびり過ごすだけの1日になりそうだし、やはり走ってこその自転車旅行者だと思うので、私は。

6時に起床して、托鉢を見学した後に8時半に宿を出発。
ルアンパバーンを抜ける際に少し丘を上ったが、メイン国道に出ると田園風景の平地へと出る。

ちなみにルートの説明をすると、次の目的地はラオスの首都・Vientiane(ビエンチャン)になる。
ビエンチャンに行くにはルートは二つあり、一つはメイン国道をこのまま走る。
二つ目は、メイン国道を外れてラオスを縦断する山脈を越えるルート。

一つめのルートは大きな山脈を越えることはないが、二つ目のルートよりも走行距離が長くなり、アップダウンが多くて累計獲得標高が多くなる。
ただし、道中に町が点在しており、補給は容易にできる。

二つ目のルートは日本人宿のオーナー曰く4年前にできた新道で、一つ目と比較して50キロほど走行距離を短縮できる。
しかし、大きな山脈を横断する形で道路が通っており、厳しい峠越えとなる。
峠越えに突入すれば、メイン国道に復帰するまで途中に補給できる様な集落はない。
ただし、この大きな峠一本がきついだけではある。

ルアンパバーンでルートを考える際に迷ったのだが、私は二つ目のルートを採択することにした。
ちまちまアップダウンを繰り返すより、がつんと一本大きい峠を越える方が、私は好きである。
走行距離も50キロも縮まるし。

それに、より標高の高い所まで行けるのは二つ目のルートである。
バカと煙は高いところが好きとはよく言ったもので、私は自転車で行く高い場所が好きである。

ちなみに二つ目のルート、手持ちの紙地図にはまだ載っておらず、Googleのマップでもローカル道扱いで、白線で表記されている。

Googleマップで白線のルートは、未舗装路であったり農道の可能性があるため、走るのにはそれなりにリスクが伴う。

ただ、これもルアンパバーンの日本人宿でオーナーさんに「全面舗装されている」との情報をもらっており、解決済み。
こういう情報を母国語で容易に得られるというのが、日本人宿の良さである。

そういう路面情報の後押しもあり、二つ目のルートを採択した。

ということで、途中の分岐点でメイン国道を外れ、南西方面へと進んでいく。
分岐からしばらく進み、商店が片手間にやっている定食屋で休憩することに。

カオソーイ(挽肉の麺料理)を注文したのだが、どうやらカオソーイはないらしい。
その代わり、豚肉の麺料理が出てきた。

カオソーイはラオス北部、主にルアンパバーンの名物らしく、ここから南部に行くにつれて姿を消すらしい。
日本でいうと、ラーメンチェーン店・希望軒のごま味噌ラーメンみたいな味で、とても好きだったんだけどな。

まさかこんなに早く食べられなくなるとは。

ラオスでは、定食屋やレストランというのは道中であまり見かけない。
商店が、ついでに食事も提供している、というパターンが多い。
そして、商店ではガソリンも小瓶などに詰めて売られている。

ラオスだと商店で売ってないものない説、あると思います。

昼食を過ぎてからはアップダウンが続く、結構きつい道に。

道中に小さな集落はあり、そこを通過するときは「サバイディー!(こんにちは)」と老若男女挨拶を掛けてくれる。

こちらも「サバイディー!」と返すと、こちらの姿が見えなくなるまで「サバイディー!」と言ってくれる子供たちも少なくない。
ラオスを走っていると、なんだがまるで自分がスーパースターにでもなったかの様に錯覚してしまいそうだ。

カメラを向けると、途端に大人しくなるのがラオス人。
海外旅行中に笑顔の現地人のポートレートを撮影している人は、本当に写真撮るのが上手いんだろうなと思う。
笑顔を引き出すにはコミュニケーション能力が必要なわけで、これがなかなか難しい。

この日60キロ走り、件の峠の入り口となる分岐に到着。
ここからいよいよ厳しい上りが始まる。

その前に分岐にある商店でアイス休憩。
峠に入ると、しばらく甘い物とか食べられなさそうだし。

そういえば、ラオスの犬は大人しく、ほとんど吠えてこない。
ベトナムの犬どもは南米ばりに超凶暴なのに。

さて、アイスも食い終わっていよいよ峠に向かって走り始める。
当然ながら結構きつい上りが早々に始まる。

目の前には明日越えるはずの山が、壁のように聳え立っている。
あれ、結構やばい道を選択したんじゃね、これ?

壁の様な山を見て少々戦意喪失気味になっているところへ、結構な数の家屋が集まる集落が現れた。
集落には一つだけ安宿があり、この日は取り敢えずここで終了とすることに。

嫌なことは、翌日に回すタイプです。

宿はあるのに定食屋が一切ないという集落で、商店で何とかカオニャオ(餅米)と、バナナの葉で巻いた肉の燻製を出してもらった。

この食事の量で、明日本当にあの峠を越えられるのか!?

(走行ルート:Luang Prabang→Namuang Gnai)

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