甘い果実はピリリと辛い〜阳西まで

恩平〜阳西
1/25 (797days)
マカオ以降、気候は明らかに南国のそれであり、非常に暑い。
そうなってくると避けられないのが蚊の出現で、昨夜は耳元でひたすらに飛び回る蚊のおかげでうまく寝付けず、朝に眼が覚めると8時半過ぎの大寝坊。
…したのだが、宿から出て100メートルも漕がない内に、後輪がパンクしていることに気づく。
そのまま引き返し、宿の軒下でパンク修理。
これが中国初パンク。
パンク修理自体は簡単な作業だ。
穴を見つけて、パッチを貼って、それで終わり。所要時間は早くて5分。
肝心なのは、パンクの原因となった物体を完全に除去すること。
ぱっとみて直ぐに見つかることもあれば、中々見つからないこともある。
今回は、原因になる物が30分かけても見つからない。
多分針か石がタイヤの肉に食い込んでしまって、隠れている状態。
近々またパンクするだろうが、こうなってしまえば仕方ないが、これ以上時間を使うのは余りに不毛。
旧正月が近づいているからか、店の前で獅子舞の様な出し物をしているのを、時折見かける。
果たして路上マーケットにおいて、石は商材として相応しいのか?
みかん畑の農家の方たちは、今日も樹木の手入れで大忙し。
こういう丁寧な仕事って、中国人には似ても似つかない作業だと思うのだけれども、この地域のみかん畑は芸術品かの様に、美しい。
この日の昼食は炒麺。
この暑さだと、汁のある麺類は食べるのがしんどくなってくるので、炒麺の方が食べやすくていい。
人口14億人の中国だけあって、車の交通量も桁違いに多いのだが、その中でよく見かけるブランドに、五菱なるものがある。
ブランド名もさることながら、ロゴマークまで日本国産メーカーにそっくり。
さすがに三菱は法的に動いていいんじゃないだろうか。
ちなみに調べてみると、五菱自動車は価格の安さとコストパフォーマンスの高さから、中国国内では「神車」と呼ばれているんだそうな。
昼食前までは常に両側2車線の大きな道を走っていたのだが、阳江の街を抜けると路面状態が悪くなり、路肩はガタガタの状態に。
風景も亜熱帯のジャングルのようになり、樹々に覆われて周りがあまり見えない。
時折樹々が途切れても、牧草地や水田がちらっと見える程度。
100キロ走り、阳西という街に到着。
70元も出せばこんなに良い部屋に泊まれるようになるくらい、宿泊費は明らかに安くなった。
反面、食堂での食事の値段は同じかむしろ少し高いくらい。
南の方では野菜や肉などの畜産農業関係が盛んではないのだろうか?
阳西は観光地でもない普通の街なのだが、中心に湖があり、夜にはその湖に掛かる遊歩道がライトアップされている。
その湖の周りにいくつか出店があり、夕食後のデザートを求めてフルーツ屋台にふらっと足を伸ばす。
白いのはドラゴンフルーツなのは分かるが、赤い果物は何というのだろう?
指差しで注文すると、その場で細かくカットしてくれ、最後に赤色のスパイスを振り掛けたものを渡された。
中南米ではフルーツにスパイスを振りかける文化があったが、中国でも同じような食文化があるのだろうか。
(走行ルート:恩平→阳西)
面白い✨