金の匂いを振り切って〜新会区まで

マカオ〜江門市新会区
1/23 (795days)
昨夜、独房に戻ってからフツフツとカジノで負けた実感が込み上げてきた。
そしてそれに伴い、「もう一回やれば、勝って負けを取り戻せるんじゃないか」という救いようのない願望と悪魔の囁きが、頭の中をグルグルと巡るように。
私は自分のことを、金には執着しない人間だと思い込んでいた。
しかし、一夜明けても金の事が頭から離れないどころか、金に対する思いは昨夜よりも増している程。
マカオという場所は、普段の生活圏とは全く異なる空気があり、それはまるで瘴気の様に纏わり付いて金銭感覚を狂わせ、理性という薄皮を引っぺがして本来の欲望をむき出しにさせるのだな、とほとほと思い知った。
来た道を振り返れば「さぁ、昨日の負けを取り戻そうよ」という声と共に手が伸びてくるのではないか…とすら思える。
10時前、国境に到着。
マカオは香港とともに中国国外の扱いのため、出国の手続きがある。
マカオ側の出国手続きはあっさりと終了。
続いては中国側の入国審査。
ここ短期間で深セン→香港→深セン→マカオ→中国本土と出入国を繰り返しているため、入国拒否されるのではないかと内心ヒヤヒヤしていたのだが、こちらも待ち時間が長いだけでスタンプはすぐに押してくれた。
深センからマカオに入った時、車線が右から左に変わった時は別に違和感なく、すぐに受け入れられた。
それが、マカオから中国本土に戻ってきて、車線が左から右に変わると違和感を凄く感じた。
やはり、日本の左車線というのが感覚として刷り込まれているのだろうな。
お昼ご飯は麻婆豆腐。
これで12元と200円しないのだから、やはり食に関しては中国本土様様である。
しばらく走っていると、道の横にお寺が現れた。
入り口の門の横に小さな社があって、人形劇に使うもののような像が飾られている。
仏様ではない物が鎮座していることに興味を覚え、特に急ぐわけでもないし、何となく本堂にも立ち寄っていくことに。
本堂にもやはり仏様はなく、人形の様な像が鎮座している。
仏教というより、儒教とかそっちよりだったのだろうか?
上海から南に行くにつれて田舎になったという印象だったけれども、マカオ以降はそれに拍車が掛かったように思う。
路肩では、サトウキビを売る屋台の姿が目立つようになってきた。
晩御飯はミネストローネに近い味の、カレーの様な料理。
結構美味しかったんだけど、ここでしか見たことがなかった。
郷土料理なのだろうか?
(走行ルート:マカオ→江門市新会区)
理性を取り戻せて良かったよ😃