お話しましょ〜蒲田江口まで

連江〜蒲田江口
1/6(778days)

この日は曇り。
雨が降っていないだけでも小躍りしそうな程嬉しい気分になるのは、中国の悪天候に完全に毒されているな。

出発前に、ホテルの前で自転車を軽く掃除する。

中国にも痛車の文化ってあるんですね。
むしろ、自転車の痛車って日本でも見たことないから、中国のオタクは気合が入ってますね。

30分ほど掛けて自転車を掃除し、出発。
雨は降っていないけれど、地面は湿っており、タイヤが泥を掴んであっという間にジエン社はドロドロに。
30分、全くの無駄でした。

大きな川が多い中国では橋が架かっていることが多く、その橋の上では大抵誰かが釣りをしている。
恐らくは商売人なのだろう、一人でいくつもの釣竿を用意して、忙しそうにリールを回している姿を、よく見かける。

連江を抜けて橋を渡った後も、大きい川沿いに進んでいく。

しばらく走り、福建省の省都、福州が近づいて来た。
交通量も増え、背の高い建物も増えてきた。

事前の調べだと、福州にはユースホステルがありそうであり、「福州で休息日を作ろう」と目論んでいた。
しかし、ここ最近の雨続きで走行予定に狂いがあり、福州到着が中途半端な時間帯になったので、今回はスルーすることに。

大きい橋を渡り、福州の都心を尻目に通り過ぎていく。

福州は高層ビルが並ぶ大都市なのだが、その中にあって狩人がいるとは。
このギャップを感じさせるのが、なんとも中国らしい。
ウサギと鴨を生きたままぶら下げて、道路の真ん中に突っ立って販売しているのだから、商魂たくましいというか、命知らずというか…

そのまま福州を抜け、60キロほど走ったところで昼休憩。
メニューが置いてないような店だと、指差し注文ができないため、自分の知っている数少ない単語で攻めるしかない。

その場合、大抵「炒飯(チャーハン)」か「拉面(ラーメン)」になる。

お昼ご飯後、対向車線を走る7人組のロードバイク乗りに声をかけられる。
中国でロードバイク乗りに会うのは初めてで、呼ばれるままに対向車線へ。
当然ながら中国語でのコミュニケーションになるのだが、私はさっぱり理解できないので、筆談になる。
その場合、中国人が書く中国語に関して、私は大体20〜30%ほどしか理解できない。
一転、私が日本語漢字で書くデタラメ中国語は、大体の中国人が理解してくれる。
これはやはり、漢字という言語は中国発祥なのだということを、感じさせられる。

「4万キロ走ってきた」とか「最終ゴールはアフリカだ」とかも、何とか理解してくれる。
この後、タバコを一箱もらったり、記念撮影があったりして、「後で写真をメールで送るよ」と言ってくれたのだが、残念ながら私が渡したヤフーのメールアドレスは中国では規制対象なのか、結局届くことはなかった。

やっぱり自分のカメラで撮らなきゃダメですね。

しかし、これまで中々コミュニケーションの機会がなかった中国にあって、久し振りに誰かと話すことができた。
不思議なことに、たった数十分のコミュニケーションでも、その後ペダルを漕ぐ足には力が漲ってくる。
人間というのはつくづく誰かとコミュニケーションを取らなければならない動物だな、と思う。

漲る力はこの日中保ってくれ、いいペースで走って夕方に蒲田江口に到着。

結局この日も自転車はドロドロになったため、ホテルを探す前に最低限でも落としていく。
そうでもしないと、部屋に自転車持ち込みを拒否されることもある。
今までも結構拒否されていたのだが、大体頼み込んで入れさせてもらっていた背景がある。

この日は1軒目が拒否されることなく、100元(1600円)というので投宿することに。
もう中国で安宿を見つけるのはほとんど諦めることにして、ある程度の値段でも追い出されなさそうなことを最優先に、宿選びをしています。

(走行ルート:連江→蒲田江口)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です