お正月がスペシャルなんて誰が決めた?〜温州南110キロまで

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温州市〜温州南110キロ

年越しもそうだったが、目が覚めて元旦だという実感も、全く感じない。
それは私に限らず中国全体もそんな感じで、元旦とは言えお祭りムードもなく普通に商店は営業しているし、屋台だって出ている。
恐らくは旧正月が大事で、元旦はあまり関係ないんだろうな。

中国の悪いところとして、ゴミをそこらに捨てることが挙げられる。
タバコの吸い殻はもちろん、家庭ゴミがそこらに捨てられているし、痰はそこら中に吐き捨てる。
食堂には痰壷が一席に一つ、必ず備えてあるくらい。
ただ、国道レベルの路上だと清掃員のおっちゃんおばちゃんが結構見かけるので、中国共産党としても一応危機感的なものは持っているようだ。

今まで訪れた中国の大都市は皆そうだったが、郊外へ抜けるのに必ず橋を渡り、河を超える必要がある。
これは、中国という国が河を中心として都市が発展してきたことを表しているのであり、自転車旅行者には結構悩ましい問題だったりする。
というのも、自転車が渡れる橋はそう多くないのであり、わざわざ遠回りする必要がほとんどだからである。

50キロほど走り、昼食へ。
中国の定食屋で食べる食事は安く、相場は大体10〜15元。(160〜200円)
これは南米とほぼ変わらない値段であり、味に関しては文句なしで美味しい。
これで宿泊費さえ安ければ、中国という国は本当に素晴らしいのだが…。

この日は炒面。
焼きそばが出てくるだろうと思ったら、焼うどんが出てきた。
これで値段が8元で、量も十分食べられる。

さて肝心な道といえば、全く面白い風景に出会わないこの日。
お正月でパレードしてるとか、出店が出てお祭りだとか、そういったイベントは全くない。
そんな時はほとんど考え事をしながら走るのだが、「この前のサッカーW杯は悔しかったなぁ」とか思い出し、ちょびっとセンチメンタルになったり、そんなどうでもいい事を考えている。

それでも何かイベント発生するだろ、と思ってたら、本当に何もないまま100キロ走ってしもうた。

ここ最近の高級ホテル続きと、宿探しのストレスからこの日は意地でも野宿してやると、出発時から意気込んでいた。
ちょうど、夕暮れ時に「風景区→この先」という看板を発見。
風景区ということは森林を意味するのであり、きっと良い野宿場所が見つかるだろうと、看板の指す方へと進む。

まさかこんな急斜面の坂道が続いているとは思わなんだ。

しかも、進めど進めどいいポイントが見つからないことと、この風景区が釣りの名所なのか、釣竿を持った原付バイクと頻繁に顔を合わせるため、なかなか思い切って茂みに突っ込んで行きにくい。

それでも流石にこれまで幾多の野宿場所を探してきた私。
竹林の中に僅かなスペースを見出し、そこに突っ込んでテントを張ることに成功。

普通、野宿ってこんなに苦労する事ないんだけどな。

晩御飯は、風景区に行く前に商店で買った即席ラーメン。
お正月に即席ラーメンとは少し虚しい気がしないでもないが、それでもテント泊という方が、私には向いているようだ。
金銭面であったり、相部屋でだれかと同室というストレスがなく、全くのパーソナルスペースを確保できるテント泊というのは快適そのもの。

日々ストレスを感じながら生活しているそこのあなた。
試しにそこら辺の公園でテントを張ってみよう。
きっと、カッコいい制服を着たお巡りさんがすぐに駆けつけてくれますよ。

(走行ルート:温州市→温州南110キロ)

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