鈍った体に鞭を打つ〜天台まで

12/29(770days)
Shang qu〜天台市

昨夜は急な野宿だったため食料の準備がなく、晩は徐さんに頂いた果物を食べて凌いだ。
朝食もその残りを食べるが、エネルギーを必要とする自転車旅行には些かさもしい食事だ。
いや、徐さんにもらっていなければそもそも断食だったわけで、贅沢は言うまい。

MSRのテントはまだ組み立ても撤収も慣れていないため、少し時間が掛かる。
7時半にようやく出発。

この日は走行を開始して初めての晴れ。
ただ、寒波の影響でこの日も寒い。

道はジワーッと登って行くいやらしい作り。

40キロ程走り、腹が減ったので早めの昼食。
メニューを見て豆腐皮面というのが目に付いたので、それを注文。
なるほど、豆腐皮が湯葉のことなのね。湯葉が食えて10元(160円)だから、やはり中国は食に関しては安い。
味のレベルも高いし、わざわざ食料を持ち運ぶのが馬鹿らしくなる。

昼ご飯を食べてから、道はいよいよ本格的に標高を上げ始める。

杭州から黄山への山岳ルートを選択しなかった理由は、初日に上海から走り始めて「あ、こりゃ相当に体が鈍っているな」とすぐに実感したため。
もちろん寒波で凍結と積雪で閉じ込められる、というのもあったけど、要は山道ルートにビビったわけです。

で、正直沿岸ルートでこんなにがっつり登ることになるとは思っていなかったので、ゼイゼイ言いながら進んでいく。

走っていれば体温は上がるし、登り坂だと運動強度が上がって汗も出てくる。
ただ、少しでも立ち止まろうものなら途端に汗が冷え、体全体が凍えるように寒い…
樹々も鼻水を垂らし、寒いと語りかけてくるようだ。

途中、公衆トイレに入って用を足したのだが、はじめてニーハオトイレを見た。
なるほど、確かにトイレに入って、これに誰かが腰掛けていたらギョッとするだろうな。

途中で車が止まり、女性が声を掛けてくれてジュースを頂いた。
交通マナーが死ぬほど悪い中国にあって、ドライバーから応援を受けるとは思わなかった。

標高は結局500メートルくらいまで上がり、頂上にある町に着く頃にはかなり体力を消耗していた。
2年前に出発する前、事前に筋力トレーニングしていたのは効果あったんだなぁ…アラスカからスタートした時は別に初日だからといって体がきついとは思わなかった。
今回は一時帰国で半年間日本にいたけど、全く体を動かしてなかったから、鈍りきっている。

ピークの町からはアップダウンとトンネルの繰り返し。
下り坂は普通であれば嬉しいのだけれど、受ける風邪が冷たくて指が千切れそうに痛い。
こんなにも冷える思いをした国は、アメリカ合衆国以来じゃないかな。
アメリカもイエローストーン国立公園あたりは寒かったけれど、あそこは標高2,000メートル以上だった。
そう考えると、今回の寒波は相当強烈だということがわかる。

この日120キロ近く走り、天台に16時半到着。
疲れている状態で公安警察にまた追い出されるのは嫌なので、高いと分かっているけれどもビジネスホテルに投宿。
159元で朝食付きだから、まだマシだと思いたい。

晩御飯は鶏肉とネギの炒め物。

そういえば徐さんにビールをもらったのだが、私は普段酒は飲まない。
しかしこのまま持ち続けているだけでは重しにしかならないし、徐々に減らして行く所存です。

(走行ルート:Shang qu→天台)

コメント

  1. こんにちわ、寒さと、中国での宿探し、苦戦されているようですね、頑張ってください!!

    運動後の「汗冷え」とあったのでコメントします、ご存じだったらすいません。

    ベースレイヤーの下に着て汗冷えを少なくする「ドライレイヤー」・呼び方は違うかもしれませんが、というのがあり

    私も毎朝の裏山歩きの時に12月から着ていますが、かなり汗冷えが少ないです。もう手放せません。

    今までは休憩時に上着を羽織っていましたが、風がなければこれとベースレイヤー1枚で 0度から5度だと大丈夫です。

    私はミレードライナミックメッシュのノースリーブを使用していますが、半そでの方が良いと感じています。

    これから東南アジアに入ると暖かくなり必要もなくなりますが、今後寒い地域での走行の参考になれば。

    ブログの更新楽しみにしております!!

    1. ありがとうございます。
      つい今しがたも、夜中の20時というのに宿を追い出されたところです。
      以前までですと、mont-bellのドライメッシュ的なアンダーウェアを着ていたのですが、装備見直しで今回はTシャツしか持ってこなかったのです。
      やはり生地の都合上、毎日少ない枚数を着回す自転車旅行だと破れてしまうのです。
      中国はアウトドア文化がなく、ショップもありませんので、次に手に入るとすればタイのバンコク辺りでしょうか。もしくはネパールのカトマンズか。
      ヒマラヤトレッキングをしたいので、それまでに手に入れば、と思います。
      情報ありがとうございます!

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