言語にも相性がある〜杭州まで

12/26(767days)
嘉興〜杭州
ホテルは高級レストランらしく、朝食付きでしかもバイキング形式。
給仕のおばちゃんがやけに世話を焼いてくれ、「さっき牛乳飲んだから、次は水にしようかな」と水を注ごうとした私を制止し、「牛乳飲みたいんだろ!これは水だよ!ほら牛乳!」と有無を言わさず牛乳しか飲めないハプニングはあったが、腹一杯になったから良しとする。
上海を抜けてから、電動原付よりも三輪モトの数が増えてきた。
こちらも電動で音がせず、かつ原付よりも大きいため接触のリスクが高くなるためタチが悪い。
中国ではよくこうした標語を目にする。
大体が公正、平等、民主…的なことが書かれている。
どの口が言うてるんや…といのは置いておいて、恐らくは広告も中国共産党にいちいち許可を取らないと掲示できないのではないだろうか。
大体がこういう標語めいたものだし、〇〇反対!みたいな横断幕は今のところ見たことがない。
40キロ程進み、食堂で昼食休憩に。
油揚げに米、牛肉スープ。
どうやらこれが中国では定番のお昼メニューのようで、後々至る所でこのメニューは見かけることに。値段は10元。(約160円)
道はG104号線という国道を走る。
中国では高速道路は自転車走行不可のため、それ以外の道を選択せざるを得ない。
また、上海から香港までは約2,000キロあり、これは30日という滞在可能日数からいえば非常にギリギリの行程となる。
ビザを中国国内で延長できるという話も聞くのだが、ビザの都合というのは一寸先は闇、いつ状況が変わるか分からないため、当てにしてはいけない。
ということで、高速道路の次に太い国道を選んで走っている。
おかげで迷うことはないのだが、交通量が多く、かなりストレスが溜まる。
特に見所もなく100キロを走りきり、杭州に到着。
杭州には西湖という、世界遺産になっている湖があるのだが、本当にそんなものがあるの?という程に大都会で、高層ビルがそこらに立ち並んでいる。
ただその大都市の中にも、昔の街並みを再現した区間があったりする。
お勤めご苦労様です。
都市圏に入ってから10キロも走り、ようやく目をつけていたユースホステルに投宿。
同部屋だった中国人の中で英語とスペイン語を話せる男がいて、このホステルでの会話はスペイン語が中心に。
久しぶりのスペイン語だったが、割と覚えているし、スペイン語って結構適当に喋っても通じてしまう単純さがある。
なによりも、私は英語よりもスペイン語の方が話していて楽しい。
何故だろう、何かリズムとかが合っているのだろうか?
そして折角なので、スペイン語男とその他英語を喋れる中国人2名に助けてもらい、中国語の勉強をしてみる。
…のだが、どうやら私には中国語は合わないようだ。
中国語は読めはするのだが、同じアルファベットの綴りでも発音によって全く意味が変わってしまう。
例えば「ウォー シー リーベンレン」で「私は日本人です」という意味になるのだが、私は杭州に着くまでに、これを道中話しかけてくる中国人に試しに言ってみていた。
結果は一度も通じたことがなかった。
今発音を教えてもらっても、どう発音が違っているのかトンと分からない。
多分、言語学習センスが高い人は、英語にしろ中国語にしろ、まずは「耳で」学習しているのだろう。
私は学生時代から「目で」文字面を暗記するタイプだったので、そもそも耳から学習する癖が付いていない。
スペイン語はローマ字読みでそのまま発音になるため、私には非常に相性がいい言語なのだろう。
ということで、中国語の発生習得は早々に諦め、今後は筆談でなんとか乗り切る所存であります。