おもろい道を走りたい~Kyrksaeteroraまで

Trondheim行き電車~Kyrksaeterora
6/7 (748days)

6/7
6時頃、電車の中で目が覚める。
窓に付く水滴を見て、外が雨であることを知る。

それにしても、体中が痛い。
固くて狭い座席の上で寝るために、無理やり体を小さく畳んで収まったからだろう。
流石にこの環境だと、疲れがあまり取れていない様で、目が覚めてから時間が経ってもまだまだダルさが体から抜けない。

Trondheimには8時45分に到着。
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Bodoでもかなり大きな都市だと感じたのだが、このTrondheimはノルウェー第3の都市だとの事で、その大きさに圧倒される。
とはいえ人口たった16万人程度の規模であり、如何に自分が人里離れた場所を走っていたのかが、Trondheimを大都市と受け取った自分の感覚からも窺い知れる。

ノルウェー北部と南部では、同じ国に遭っても少し文化が違うのであろうことが、街並みを見て分かる。
北部ではカラフルな色の家は少なく、素朴な家が多かった印象が頭に残っている。

ここ南部のTrondheimでは、実に様々な色の家が立ち並び、都市全体を彩っている。
所々に教会と思しき尖った屋根が、家々の間からニョキッと頭を覗かせている。
この特徴は、ドイツやデンマークの都市で見たものとそっくりだ。
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教会も、北部でよく見られた木造の質素な物ではなく、ゴシック建築の立派な造りとなっている。
北極圏では見られなかった西ヨーロッパの文化が、ノルウェー南部では根付いていることに、文化の境を見たような気がして興味深かった。

自転車ではなくて電車で一気に700キロも移動したことも、この文化の違いを敏感に感じ取った一因だと思う。
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Trondheimからは南西へと進んでいく。
目指す目的地は、Atlantic Ocean RoadとTrollstigenと呼ばれる、どちらもノルウェー南西部に位置する「道」。

ヨーロッパ走行中に感じたのだが、どうやら私は有名な観光地を訪れるよりも、「自転車で走っていて楽しい道」を走ることに喜びを感じるタイプの自転車旅行者らしい。
目的地に着く「結果」よりも、そこに着くまでの「過程」を重視するとも置き換えられるだろうか。

ヨーロッパ走行最後に、ノルウェー国内でどこか面白そうな道はないだろうか、と地図を毎晩眺めていたら、この「おもろそう」な2つの道を発見したのだった。

この2つの道も結局は有名な道で、観光スポットになっている場所ではある。
しかしそれが「道」なら、「結果も過程も楽しめて良いとこどりやんけ!」ということで、この2つの道を走ってヨーロッパ走行の締めとしたいのだ。
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Trondheimを抜けてからは内陸に入ったりまた沿岸に戻ったりしつつ、進んでいく。
道自体は地図上で見ると真っすぐに南西に伸びているのだが、ノルウェーの南西部はフィヨルドが複雑に入り組んでいる。
たとえ真っすぐ走っても風景がそんな風にコロコロと切り替わる。
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Trondheimから走ること96キロ、それまで走っていた国道39号線を外れ、県道680号線に入る。
Atlantic Ocean Roadはこの県道680号線を進んでいった先にある。
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家が中々途切れず、野宿場所を探しながら走り、この日の走行距離が100キロに到達。
Kyrksaeteroraという集落に、集落の公共スペースなのか良い感じの芝生の広場を発見。
少し木陰に隠れる位置に、テントを張ることに。
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この日も前日の残りのサーモンを晩ご飯にする。
よく脂の乗ったノルウェーのサーモンでは、みそ汁に入れるよりも焼いた方が美味しかったため、この日は残り全部をバター醤油で焼くことにした。

肉みたいに、口に含んだ途端にあふれ出すジューシーな脂。
う~ん、やっぱり美味いもん食いながらする自転車旅行は最高だわ。
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(走行ルート:Trondheim行き電車→Kyrksaeterora)

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