別れの味はいつもしょっぱい~Trondheim行き電車まで

Reine南2km~Trondheim行き電車
6/6 (747days)

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ロフォーテン諸島の終着点・Å(オー)の町まで残り8キロ。
この日はフェリーでロフォーテン諸島を離れ、再びノルウェー本土へと渡る予定。

しかし、そのフェリー乗り場はÅにはなく、その手前4キロのMoskenesという集落にある。
フェリーの出航時間は7時発。それを逃すと22時の深夜便になってしまう。
Åまで行ってしまうと、まず間違いなく朝のフェリーには乗れない。

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そんな訳で、Åには行かずに7時発のフェリーに乗ることに。
私にとってÅは特別行きたい場所でもないし、むしろノルウェー本土のある場所の方が、絶対に訪れたい。
そのためには、残り少なくなったヨーロッパでの滞在日数を無駄にすることはできない。

Moskenesのフェリー乗り場には、たくさんの人が乗船許可が出るのを待ち、列を作っている。
その中にはMoskenesに住む人と、それを訪れた家族か友人だろうか。別れを惜しんで涙を流し、抱擁している姿も見られる。

抱擁した後に一度離れ、お互いの顔を見合わせてから、「もう一度だけ」という風に、またギュッと抱擁する姿にはこちらもホロッときそうになる。

こんな世界の果ての地では、次の再会がいつになるのか分からないだろう。
抱擁は、数分経ってもなかなか解かれないままでいる。
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フェリーは7時に定刻通り出航。
ロフォーテン諸島の美しい山々と、港町の家々が徐々に小さくなっていく。

天候には恵まれず、「もっと天気さえ良ければ・・・」という思いもあったロフォーテン諸島での走行。
しかし、フェリー乗り場での人々の抱擁や素朴な港町など、「世界で最も美しい場所」と言われながらも観光色を感じさせず、「最果てで暮らす人々の自然な姿」を見られた気がして、とても良い場所だった。
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フェリーは3時間後の10時、対岸の本土にある都市・Bodoに到着。
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Bodoではやらなければならないことがたくさんある。
まずは、Bodoから南へ700キロにある都市・Trondheimまでの電車チケットを買わなければならない。
もちろん自走したい思いはあったが、とてもじゃないが残り滞在日数が足りない。

駅に行ったのだが無人駅で、発券機だけが置かれている。
この発券機では自転車の料金が払えないので、Bodoの中心地にあるツーリストインフォメーションを訪ねてみる。

自転車を持っている場合はホームページで予約をするのだが、そのホームページがノルウェー語で書かれているため、私では全く判読不能。
ツーリストインフォメーションのスタッフに手伝ってもらい、無事にこの日の深夜便を予約できた。

お次はノルウェーから日本へ帰る航空券の購入。
これは図書館へ行き、Wifiを拾って何時間も掛けて悩んだ末、購入。
6月21日にノルウェーのOsloを発ち、スウェーデンのHelsinkiを経由し、日本の大阪へ到着する便を購入した。
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航空券を購入した後は、外は雨が降っていたためそのまま図書館に居座り、のんびりと過ごす。

そして21時。電車に乗り込む。
自転車は、こういう感じで専用のハンガーに引っ掛け、収納してくれる。
こういう設備を、日本も導入してほしい。
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電車の内装は新幹線そっくりで、4列シート構成。
Wifiもカフェも車内にあり、割と快適な空間。

リクライニングは完璧に寝た状態にはならないので、Trondheimまでの11時間の長旅は、お尻や背中の痛さに悩まされることになりそうだ。
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(走行ルート:Reine南2km→Trondheim行き電車)

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