サーモンが、お好きでしょ~Reine南2kmまで

Svolvaer西8km~Reine南2km
6/5 (746days)

6/5
3日間も野宿場所を動かずにテントに缶詰めだったのは、初めての経験。
3日目は食料も残っておらず、空腹に耐えながらなんとかこの日の朝を迎えたのだが・・・。

まさかこの朝も雨が降っているとは予想だにしていなかった。
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しかし食料がないため、雨が止むのを待ってもじり貧、状況は好転しない。
8時過ぎに撤収を開始したのだが、この日は特別寒く、テントを畳む頃は雨ではなくて霙(みぞれ)が容赦なく体を打ってくる最悪の天候に。

9時過ぎに走り始めたが、やはりまだ雨は降り止まない。
レインウェアを着て進んでいく。
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その悪天候も、一つ長いトンネルを潜ると嘘みたいに雨が上がった。
どうやら前日野宿したSvolvaer付近は山に囲まれた地形で、雲が山頂に引っかかって停滞しやすいのかもしれない。

ということは、昨日は天気予報上では晴れだったわけで、このトンネル過ぎる数キロまで雨に濡れるのを我慢していれば、やはり晴れていたのでは・・・?

本当に昨日は無駄な延泊だったと思ったが、あまりにも空しい詮索になるのでやめた。
今日が晴れりゃいいんだ、今日が。
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食料も、61km進んだLeknesという町のスーパーで買うことができた。
やれやれ、これで今夜はちゃんとした物を食べることができる。
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その後はフィヨルド沿いに進むにつれ、徐々に太陽が出る時間の方が多くなってきた。
光に当てられたフィヨルドでは、それを取り囲む山が立体的にくっきりと浮き上がってくる。

地図上で見てきたその複雑な地形が、今目の前に広がる情景で肉眼でも補完された事に、少なからず感動を覚える。
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特にロフォーテン諸島の北側の海沿いに到達した時は、何故か分からないが「特別な場所に来た」と感じるほど、気分が高揚した。
ここまで散々海を見てきた北欧走行だが、ここの様に荒々しく波を上げる力強い海を見るのは初めてだったから、気分が高揚したのだろうか。

その荒々しい海では、何人かのサーファー達が波に乗って遊んでいる。
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その海を右に見ながら進んでいく。
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少し進み、Reineという港町を通過。
黄色や赤色の可愛らしい家が並ぶこの町中では、至る所で魚が竿に干されており、自転車で走っていると魚の良い匂いが鼻を抜けてくる。

普通、港町というとどこか汚い、雑然とした雰囲気があると思うのだが、このReineにはそうした物を感じない。
どちらかというと清潔感すら感じる程なのは、大型漁船が全くなく、ビジネスの匂いがしないからだろうか。
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非常に小さな港町なのだけれども、町の可愛らしさと素朴さ、その町を囲む山々の風景は、ロフォーテン諸島の中で最も見ごたえがあった。
個人的には、このReineの町を暫定で「世界で最も美しい港町」に推したい。
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Reineを抜けて、野宿場所を探しながら走るのだが、なかなか見つからない。
トンネルを潜った後、路肩に駐車スペースがあり、何台かキャンピングカーが停まっている場所を見つけた。

私もそれに便乗し、そこで野宿することに。
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この日の晩ご飯は、昼間にLeknesのスーパーで買っておいた、北極海のサーモン。
北極圏に来たのなら、やはりサーモンは食ってお
かないといけない。

レストランではとても手が出ない値段だろうが、自炊するなら出費は抑えられる。
お菓子のクッキーを2日間我慢すればトントンになるので、奮発して買ってしまった。
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四切れあるので、半分は翌日に取っておく。
バター醤油炒めとみそ汁にして食べてみると、よく油が乗っていてとても美味しい。

明日の朝にはロフォーテン諸島を離れ、フェリーでまたノルウェー本土へと戻る。
ロフォーテン諸島最後の夜に、ノルウェーのサーモンを食べられたのは、良い思い出になった。
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(走行ルート:Svolvaer西8km→Reine南2km)

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