アクアマリン〜Russenes北63kmまで

Lakselv北24km〜Russenes北63km
5/22 (732days)

5/22
朝起きてみて曇り空だったため、ふてくされて二度寝を決め込んだ後、9時半出発。
二度寝の後に起きてみてもやっぱり曇り空だった。

天候も回復してないし、眠たいから二度寝した訳ではないため、眠気がすっきりした!というメリットも何も生まず、ただ単純に一日の内の数時間を無駄にした・・・という気がしないでもないが、まぁ仕方が無い。
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海沿いにアップダウンが多い中を進んで行くが、この日は微風ながら追い風で、順調に40kmを消化。
私の腕時計で12時前、分岐点にある小さな集落に到着。
小さなカフェがあり、電子機器の充電のために少し休んで行くことに。
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休憩中、壁に掛かっている時計を見て気付いたのだが、私の手元の時計より1時間遅れている。
ノルウェーに入国してから時差が発生しているのを、このとき初めて知った。
 
・・・ということは、まだ11時 にすらなっていないのか。

何だか得した気分を味わい、調子に乗ってネットで遊び、気付いたら13時。
自転車旅行しに海外来てるのに、ネットでただただ時間を潰すとは馬鹿だなぁ・・・と自分でも思うのだが、ネットサーフィンし出すと中々自制が効かなくなってしまう。

こりゃ行かんぞ!っと自制心を働かせてパソコンの画面を閉じ、13時過ぎにカフェを後にする。
ダラダラしていたバツなのか、カフェを出て空を見上げると、朝の時点より雲の色が暗くなり、ヒンヤリどんよりした空気。

雨の予感を感じ、レインウェアを着て走り始める。
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 相変わらずフィヨルド沿いを進んで行く。
海にはポツポツと漁船が浮かび、陸地にはジャングルジムのような、木で作られたオブジェが置かれているのを時折見掛けるようになった。

初めは「これ何だろう?」と思っていたのだが、ある オブジェにて、側面をびっしり埋め尽くす様に何かが括り付けられているのを見つけた。

自転車を降りて近づいてみると、魚の頭が大量に括り付けられている。
なるほど、天日干しするための竿だったのか。
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 それにしても、近づいてみるとぷ〜んと良い匂い・・・。
出汁文化の中で育った日本人、しかも常に食には飢えている自転車旅行者にこの匂いはたまらん・・・。 

この頭で出汁とってスープにしたら、滅茶苦茶に美味いだろうなぁ。
匂いだけで口の中に涎がドバドバ出てきた。
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 竿は大量に見掛けるのだが、魚の頭が掛かっているのは稀だったのを見るに、漁のシーズンはまだ先なのかもしれない。

で、やっぱり雨に降られて民家の軒下でやり過ごす。
30分ほど待ってみたが、なかなかしつこい雨で完全には止みそうにない。

仕方なく、シトシト降る中を進んでいたら、トンネルが現れた。
ノルウェーは山が多いため、トンネルが多いというのは事前情報で得ていたのだが、これが最初のトンネル。
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トンネルは自転車旅行者には天敵で、サイドバックを積んだ自転車は幅が広いため、バッグが邪魔をしてトンネル内の路側帯を走ることができない。
このトンネルはまだ路側帯が広めに作られていて助かったけど。

それにしても3キロとは長い!
トンネルはこれまで他の国でも通ったけど、せいぜい数100メートルだった。
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ここまで長いトンネルだと、抜け出して視界が広がると思わず「ぶはーっ」と大きな溜め息を吐き出してしまう。
開放感と、生きて出られて良かった!という安堵感。

トンネル潜れば、別世界の様に天気が回復していた。
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 昨日から続くフィヨルド沿いの走行。
 このフィヨルドに流れ込んでいる海は静かで、ほとんど波が立っていない。
透明度が高く、浅い所は底まではっきりと見える。

海の美しさを例えて名付けられた「アクアマリン」という宝石があるが、ここの海は「天然の宝石」というにふさわしい美しさがある。
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私はどちらかというと海よりかは、湖の方が好みではある。
湖は海と違って荒々しくなく、静かで、落ち着いた自然。

ここの海は湖の様な静寂さを保っていて、それがそうした私の好みにちょうど合っていたのかもしれない。
とてもリラックスした気分で走ることができる。
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しばらく走ってNordkappのコミュニティに入った。
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 道中、タンデムバイク(二人漕ぎの自転車)に乗ったポルトガル人カップルに出会った。
彼等はポルトガルから走って前日ノールカップに到達、これから南下して一年掛けてヨーロッパを回るらしい。

ノールカップは夏の時期、数多くのサイクリストが目指す人気スポットらしいのだが、これまで全く出会うことがなかった。
自転車旅行者自体もドイツで二人出会っただけで、久しぶりのサイクリスト。
ノールカップのシーズンインは、もうちょっとだけ先の様だ。
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こんな海沿いにもカリブーが。
前日通過したLakselvの町から徐々に樹が少なくなり、もう今いる地点では樹は一切見なくなった。

カリブー=森の中で生きているイメージなのだが、こんな環境にも生きることができるのか。
それとも家畜として飼われているのか。
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樹が無いと野宿派のサイクリストとしては困ったもので、隠れる遮蔽物が見つからず、寝る場所を見つけるのに一苦労。
しかも天気がまた崩れそうな暗雲が立ちこめ始めたため、一層焦りが生まれる。
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こりゃ先に進んでも遮蔽物は無いわ・・・と諦め、道路からはみ出て丘を上り、大分道から離れた所でテントを張ることに。

丘なのに平坦なポイントを見つけられ、地面も柔らかくて割と良いポイントを見つけられて助かった。
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(走行ルート:Lakselv北24km→Russenes北63km)

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