ムダを楽しむ~Ornskoldsvik北東16kmまで

Jarnsta~Ornskoldsvik北東16km
5/7 (717days)

5/7
薄く靄が掛かった、少し神秘的な北欧の朝。

その靄が徐々に晴れ、白んだ空が青く変わっていくのは「さぁ、この日も頑張るぞ!」という気持ちにさせられ、非常に清々しい。
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そんな清々しい日だから、スウェーデンの子ども達もテンション高めですな。

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走り始めに少し高速道路を走った後は、ローカル道に入り北上していく。
メイン道路は海沿いに通っており、ローカル道は内陸を通っているのだが、内陸側では依然として雪が積もっている。
未舗装に加えてアップダウン多め。
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ローカル道の方は車通りがほとんどなく、静かな環境は動物にとってもいい環境なのだろう。
時折キツネを見かけたりする。
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フルパッキングの自転車は彼等からすれば異形の怪物に見えるのだろう。
車を見ても全く動じない彼等が、自転車を見るとこちらに尻を向け、全速力で森へ向かって駆けていく。
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昼休憩は大抵路肩で適当に取るのだが、雪景色を見てると無性にコーヒーを淹れたくなってガソリンストーブを引っ張り出す。
疲れた体に、良い景色を眺めながら流し込むコーヒー。

こういう無駄を楽しめる余裕は、2年目に突入してからできてきた。
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これは最近になってようやく気付いたのだが、自転車旅行という旅行形態は、それ単体では楽しむことは難しい。
結局は自転車は移動手段。

その移動中、全ての道中が面白い・・・なんてことはない。

南米の様に、ただ走っているだけで信じがたい程雄大な景色を見れる・・・という機会は滅多にない。
そんな退屈な道中で落ち込んだ気持ちを紛らわせるのは、他の要素や娯楽に頼るしかない。

例えば自炊、釣り、楽器、現地の人との会話・・・。
他の要素と組み合わせることで、初めて自転車旅行は「楽しい旅行」になるのだ・・・と思う。

また、色んな「遊び方」を知っている人は、やはり魅力的な自転車旅行をしているな、とも、実際他のサイクリストを見ていても思う。
そういう意味では、私にとって、やはり中南米で出会った濱さんや久保田は魅力的なサイクリストだった。

今の私には、コーヒーを淹れるのが、数少ない娯楽になっている。

さて、話を本編に戻して、昼休憩の後もローカル道を走っていく。

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15時半過ぎ、湖畔にある中規模の街・Ornskoldsvikに到着。
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こういう建築センスは、日本人には中々ない物だと思う。
そもそも、地震が多い日本じゃ無理な構造なのかもしれないが。
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ツーリストインフォメーションがあったため、ここでWifiを使ってネット作業。
公共スペースにはピアノが置いてあり、誰でも弾けるようになっている。
こういう時、ピアノが弾ければ・・・と思うのだけど、弾き方は当の昔に忘れてしまった。
ちなみにウクレレはアルゼンチンでネックが折れ、処分したため今は何の楽器も持っていない。

日本と海外の文化の違いとして、楽器との距離感、というものを頻繁に感じる機会がある。
海外では、多くの人が楽器を弾くことができ、気軽に演奏を楽しんでいる。
家の中はもちろん、キャンプ場やホステルにも楽器(主にギター)持ち込んで、ポロンポロン弾いているのをよく見かける。
楽器が大衆娯楽として、非常に近い位置にあるように思う。

日本では、カラオケが大衆娯楽として広まっているため、楽器を弾く必要がない。
そのため、楽器を弾ける人の数は海外に比べて圧倒的に少なく感じるし、楽器自体が取っつき難い存在になっているのではないか・・・と思う。

偉そうに講釈を垂れたが、私自身、ウクレレも満足に弾けなかった。
何か一つでも楽器が弾ければなぁ、とは思ってはいるんですが。
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Ornskoldsvikの郊外まで出て、森の中で野宿。
この日の野宿場所は平坦、人目に付かない、地面が乾いている、と最高の立地条件。
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ここ最近はカレーに嵌ってます。
市販のソースですが。
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(走行ルート:Jarnsta→Ornskoldsvik北東16km)

コメント

  1. やぱ、ヨーロッパは綺麗ですね!写真で見る限りでは(^o^)実際は?どうでしたか。
    なんか、まだまだ寒そうですね(*_*;

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