最果てのパン屋さん~Tolhuinまで

Rio Grande南60km~Tulhuin
3/12 (661days)

3/12
テントの中で目が覚めた時、外は雨。
入り口から顔を出すと、上空は雨雲で覆われているが、雲の流れてくる方角の空は快晴。

1時間くらいで晴れるな、と判断して本を読んで時間を潰していたら、本当に1時間くらいで晴れた。
昨晩で引退したテントの供養として、十分に乾かしてから出発する。
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Ushuaiaまでは200キロを切っている。
この日はその手前、Tolhuinという町で泊まる予定。
ちょっと行きたい場所があるもので。
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ただただ平坦な道を進んで行く。
陽射しがある時は半袖でも暖かいのだが、雲がそれを遮ると途端に寒くなり、フリースにウィンドブレーカーを着こんで走る。
パタゴニアでは温度調整が本当に難しい。
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そして14時頃、あっさりTolhuin到着。
目的地ははっきりしているため、そこを目指して町の中心へ向かう。
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向かった先は・・・パン屋さん。
ここに用があった。
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ここ、La Unionは自転車旅行者にはとても有名なパン屋さんで、自転車旅行者に対して無料で寝床を用意してくれるらしい。

私が訪れた時は店内はお客で大変賑わっており、「泊めてくれませんか?」と中々声を掛けずらい程。
少し空いてから声を掛けようと、カウンターから離れて待っていたのだが、オーナーらしき男性が「泊まりたいんだろう?」と声を掛けてくれた。
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パン屋さんの裏手、パン生地を作る小屋の中に部屋があり、そこへ案内してもらった。
部屋にはベッドがあり、そして壁、天井には世界中のサイクリストの落書きがびっしり。

言語は様々で、英語、スペイン語、中国語、韓国語・・・世界中の言語が入り乱れている。

日本人の書き込みもたくさんあり、中には私が好んでブログを読んでいた人の物や、旅行中に出会った人の物もある。
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部屋とシャワー室への案内してもらった後、オーナーさんは親指を立て、仕事に戻っていった。
幾多ものサイクリストを、こうして出迎えてきたのだろう。

シャワーを浴びて休憩した後、お返しとは言えないが、せめて晩ご飯だけでも食べようとエンパナーダを注文した。
すると、注文した以上のエンパナーダを皿に盛ってくれ、サービスしてくれた。

この最果ての地にあって、サイクリスト達に最高のもてなしをしてくれる彼等には、本当に感謝と尊敬の念を抱くばかりだ。

ありがとう。Ushuaiaまでの最後のひと漕ぎ。
最高の気分で走り出せそうです。
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(走行ルート:Rio Grande南60km→Tolhuin)

コメント

  1. 沖野さん
    ウシュアイア到着、おめでとうございます。長い旅でしたね。
    私もクスコからウシュアイアまで走ったので興味深く読ませていただきました。
    私も同じところを通り、同じところにとまったなと、沖野さんのブログを読みながら思い出に浸りました。まだ、旅を続けられるとのこと、健康に気をつけて走ってください。
    http://atsuyokosasaya.main.jp/

  2. ありがとうございます。
    あるタイミングから急にアクセス数が増えたぞ?とチェックしましたら、佐々山さんのHPのリンクから多くの方が見にきて下さっっていた様です。
    ちょうど、明日からようやくまた、自転車に乗って走り始めることができます。
    1か月弱も自転車旅行から離れていたのはグアテマラ以来なので、緊張感と高揚感が良い具合に交わってスタートできそうです。
    > 沖野さん
    > ウシュアイア到着、おめでとうございます。長い旅でしたね。
    > 私もクスコからウシュアイアまで走ったので興味深く読ませていただきました。
    > 私も同じところを通り、同じところにとまったなと、沖野さんのブログを読みながら思い出に浸りました。まだ、旅を続けられるとのこと、健康に気をつけて走ってください。
    > http://atsuyokosasaya.main.jp/

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