嵐の前の静けさ~El Chalten南東144kmまで

El Chalten~El Chalten南東144km
2/27 (648days)

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筋肉痛にはなってないものの、昨日のトレッキングが思いのほかハードだったためか足が怠い。
その怠さに負けない様に「よっこいしょ!」と気合を入れて寝袋から這い出て、準備を整える。
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今日トレッキングしている人はさぞ幸せだろうなぁ。
雲がほとんどなく、一日中頂上が見えそうな程の快晴だ。

El Chaltenを9時に出発し、ふと後ろを振り返ると・・・
あらら、今日はフィッツロイがくっきりと。
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しかし全く後ろ髪を引かれる思いもなく、むしろ自転車に乗っている最中に、最高の状態でフィッツロイを見れて本当に良かった。
結局、自転車に乗っている最中に見る風景が一番、心をぐっと掴まれる。

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何キロ走っても、振り返ればフィッツロイがそこにある。
大分距離時代は離れているため、見える角度はもう変わらない。
だが、フィッツロイの麓に延びる道は右に曲がったり左に曲がったりと変化するため、つい何度も振り返ってしまって中々進まない。

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進む方角はと言うと、パンパ(平原地帯)に入ったらしく、小麦色の草原と、右手に時折湖が見えるのみ。
それでも走るのが嫌になる、ということがないのは、この日はいい感じで追い風が吹いているからだろう。

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パタゴニアでは北西からかなり強い風が吹き、自転車旅行者を大いに苦しめると聞いていた。
El Chaltenから80キロ程は南東に進むため、パタゴニアの風が逆に強力な味方となって後押ししてくれる。
ただ、パタゴニアの風は自転車が押し倒されるくらいに強烈だとも聞いていたのだが、実際のところはそんなでもなく、心地いいな、くらいのもんだ。

この旅行前から、私はパタゴニア地方に対して憧憬の念を抱いていた。
確か旅行記ものの本だったと思うのだが、「パタゴニア地方はまるで他の惑星に来たと感じる、不毛の大地」と見た記憶がある。

私としてはそれこそボリビアの宝石の道こそが、そのような風景だった。
見渡す限りの砂漠に、周りをぐるっと囲んだアンデス山脈に、赤や緑の湖。
まさにこの旅行記を読んで想像していたパタゴニアだ。

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実際にパタゴニアに来てみると、大きな樹はないものの草原が広がっており、全くの不毛の大地ではない。
ただそれにがっかりしたという訳でもない。
情報が溢れた現代においても、やはり「自分の目で見ないと分からないもんだな」、と。

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90キロ程走った所で分岐にぶつかり、国道40号線に合流する。
ここから進路は西へと向かうため、向かい風になることを恐れていたのだが、幸いこの日は風は弱く、全然気にならずに進むことができる。

しかし、90キロ走ったこの分岐からもまだはっきりとフィッツロイが見えるとは、文字通りの平原なんだな。

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ここから少し道は上り始め、風景も変わるのかなと思ったが、上った先も平原だった。

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途中、野宿に良さそうな廃ホテルがあり、そこで泊まっても良かったのだが、時間的にまだ行けそうな気がしてスルー。

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このスルーが結果として不味かったか、その後は良い野宿場所が見つからず、ついつい144キロも漕いでしまうことに。
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最終的には道路すぐ脇の小高い丘に隠れてテントを張ることに。
この時は、翌日からパタゴニアの暴風が牙を剥き始めることになるとは、思ってもいなかった・・・。
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(走行ルート:El Chalten→El Chalten南東144km)

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