君は「水色」を見たことがあるか~Rio Tranquiloまで

2/15 (636days)
「あ、あんな雪山が真正面にあったのね」と、雑木林を出てすぐ正面にキレイな山があったのには驚いた。
「折角美人なのに、いつも眉間に皺が寄っている」みたいな残念な感じと言うかね。
なんだあの色、凄い色してるな。

青い。いや、これが水色か・・・。
私たちが普段見る水の色というのは「無色透明」なのであり、色では本来表現できないはずである。
にもかかわらず、絵具や色鉛筆には「水色」という物が存在している。
ここの湖は、まさにその「水色」が体現され、見渡す限りに広がっている。
水に色が付いているというのは本能的に不気味と感じるのか、風景としては綺麗なのだけれども、「清潔」ではないと私は感じる。
けれども、この湖の水はそういった感じは一切受けず、非常に「爽やかな」印象を受ける。
この湖、ヘネラル・カレーラ湖はチチカカ湖に次いで南米で2番目に大きく、チリでは最も大きな湖とのこと。
アウストラル街道ではチリ人サイクリストと毎日の様に出会うので、運よくこういう名所で出会うと必ず色んな事を教えてくれます。
ちなみにこの自転車の彼等とは、前日の雨天走行中に避難したバス停で出会っており、その時に昼食を作ってもらったばかりか、ボロボロだった私のナイフを研いでくれたりした。
サイクリストは道中色んな人から応援してもらい、飲み物や食べ物をもらったりすることも少なくない。
基本的には施されるばかりの様に思うし、私などは誰かに施す余裕も正直ない。
だから、彼等の様に誰かに施しを与えられるサイクリストというのは、本当に聖人としか思えない。
そういえばここまで雨が多いと散々愚痴ってきましたが、要所の景勝地ではほとんど晴れてくれているんですよね。
そういう所は天候運に恵まれていると思う。
湖畔に沿って、アップダウンが繰り返される。
この起伏が結構きつい。
で、17時半にRio Tranquiloに到着。
Rioとは川。Tranquiloとは「静か」とかそういうニュアンス。
リオ・トランキーロ。「静かな川」。
良い名前の集落だ。
町はずれのキャンプ場に行くと、自転車旅行者は割引の4,000ペソということだったので1泊することに。
テントを立てて自転車を少し点検していると、左側クランクに亀裂を発見。
クランクってヒビ入ることなんてあんの!?金属の塊だと思ってたんだけど。
確かに漕ぐときに左側に力を入れる癖があるのは知っていたけれども・・・。
南米終了までもう少しだから、何とかそれまでもってほしい・・・
(走行ルート:Villa Cerro Castillo西50km→Rio Tranquilo)