レイニーでブルー~La Junta南42kmまで

2/9 (630days)
2/9
目を覚ました頃は、この日も雨。
テントの中でハァ・・・とため息を吐き、ふて寝同然の二度寝を決め込む。
11時頃にテントから這い出て遅めの朝食兼昼食を食べていたところ、急に雨が上がり晴れ間が。
朝の時点で出発する気力など萎えていたのだが、このチャンスを逃す馬鹿はいねぇ!
雨は降っていないけれど路面は濡れているし、天気もいつ崩れてもおかしくない中を進んで行く。
日本にもよく犯罪抑止のためのポスターが道や駅に張られているけど、この標識に変更すべきだね。
めっちゃ見られてると思うし、めっちゃ怖いもん。
30キロ程走った所、それまで小雨だった天気が本降りになり始めた。
休養日も入れて4日連続で雨なんて、もうやってられん訳です。
雨など苦にしない屈強なサイクリスト達が何人も通り過ぎていく中、私はバス停で不貞腐れ。
全く、何でこんな目に会わんといかんのだ・・・。
バス停での足止めは結局2時間半に及んだ。
正直な所、「そこまで長時間待つならもう合羽着て走れよ」というのが、日記を見返しながらこの記事を書いている私の心境ではあるのだが。
この時の私には、よっぽど「雨が止むまで動いてやらないんだからねっ!」という強い意思というか、意地っ張り根性というか、そういうものが働いたんでしょう。
で、雨も落ち着いてバス停を抜け出したわけですが、ちょうどこのバス停の少し先からアスファルト舗装が途切れ、未舗装路になった。
この未舗装路がまぁ酷いもんで、モグラ叩きよろしく、地面に無数の穴が開いている。
アウストラル街道を走り始めて6日目。
この頃になるともう分かり切った常識にはなっていたのだが、この街道は基本的に平らな道など存在しない。
常にアップダウンを繰り返しながら進んで行くことになる。
アップの時はしんどいけれども、この穴ぼこは余裕で避けられるんですよ。
ダウンの時、この穴ぼこが本気で私を殺しに掛かってくるわけです。
もちろん下りだからスピードに乗っているわけで、そんなスピードでこの穴ぼこに嵌ったりでもしたら、自転車も私も無事では済まない。
かと言って、荷物満載の自転車が、雨で濡れた未舗装路で急にストップできるわけもなく。
一時も集中力を切らさずに進むわけですが、傍から見れば多分目を血走らせて般若みたいな顔をしていたことでしょう。
しかも雨は降ったり止んだりの繰り返しだし。
「せめてものお詫びに」、なんて虹とかいらねぇから。
食えるもん、クッキーなり持って来いってんだ。
雨の足止めもあったが、アップダウンと穴ぼこのお陰で全くペースが伸びない。
La Juntaから50キロも走れずに普段なら走行を終了する19時になってしまった。
不幸中の幸いというか、ちょうどその頃に川の上流に良い野宿場所があったため、そこで野宿することにした。
自転車を道路から見えない場所に運び込んだ頃には雨も上がり、陽射しが射すようになっていたため、濡れた衣服を全部広げて乾かしに掛かりつつ、晩ご飯を作る。
・・・そんな余計な事しなけりゃよかった。
この日一番の雨が晩ご飯を作り終えない内に降り始め、干す前よりびしょ濡れになった洗濯物たち。
本当、晴れ男早く来てくれよ。
(走行ルート:La Junta→La Junta南42km)