Vina del Mar出発~Vina東80kmまで

Vina del Mar→Vina東80km
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昨晩に飲んだ酒がまだ体に残っていて、怠い。
天気も悪くて小雨も降っているし、これを言い訳にもう一泊してやろうかという考えも頭を過ったのだが、「これは沈没(同じ場所に何泊も留まり続ける事)してしまうぞ」と思い、何とか汐見荘を10時半に出発。
出発早々に激坂が待ち構えている。
流石にきついが、毎日片道20分の市場までの道を歩いていたため、体は鈍っていないらしい。
汗ダラダラになりながらも上り切り、高速道路に合流する。
うーん・・・
やっぱり、チリの高速道路は面白くない・・・
聞こえる音は車の出す騒音だけだし、風景もフェンスを通してだし。
VinaからSantiagoの間には、2つトンネルがある。
それは地図で確認済みであり、更にGoogle Mapのストリートビューで1つ目は路肩があって通行可能、2つ目は路肩無しで非常に危険という事も予習済み。
しかし、1つ目のトンネルに差し掛かった頃、後ろから工事車両っぽいトラックが「止まれ止まれ」と声を掛けて来た。
それが「危ないから乗っていく?」だったのか、「ここは自転車通れないから乗れ」の問答無用だったのかは分からないが、とにかくトラックに乗せられて15分程走り、トンネル向こうのガソリンスタンドまで運ばれた。
ピックアップしてくれた親切さには感謝し、お礼も言ったのだが、やはりこの時点でテンションが醒めてしまった。
後は黙々と、糞面白くも無い道を走る。
「面白くなかったらバスで飛ばせばいいじゃん」派のチャリダーもいると思う。
僕は自転車が壊れて走行不能になったり、怪我だったりでどうしようもなくなった時以外は、自転車に乗っていたいため、この選択肢は絶対に取らない。
「バスは一度覚えるとクセになりそうで。」
・・・誰かに「バスで飛ばさないの?」と聞かれたらそう答えるつもりで準備している。
実際には「どうやってバス及び公共交通機関を利用していいか分からないから乗れない」という、大人の男にしては情けなさすぎる理由が相当大きな理由を占めているのは、ここだけの話。
さて、2つ目のトンネルに話を戻すと、ここは予習当初から高速道路を降りて迂回して避けるつもりでいた。
この日70キロ走って、高速を降りてローカルの道路に入る。
あ、やっぱりローカル道はちょっとだけマシだな。
日が暮れ始め、さぁ野宿場所はどこにしようかな?と考えていたところ、フェンスに通れそうな隙間を見つけ、フルーツ農園の木陰に良いポイントを発見。
晩ご飯は、朝に握ってもらったタコ飯握り。
退屈な道も、明日になればSantiagoに着くからまぁ、我慢しよう・・・。
タコ飯の美味しさに、この日のつまらなさに対するイライラが、少し和らいだ気がした。
(走行ルート:Vina del Mar→Vina del Mar東80km)