天然湯沸し大国アルゼンチン~Chilecitoまで

Salicas~Chilecito
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Salicasのキャンプ場を7時半出発。
自炊がないと片付け等の必要がないため、すぐに出発できる。
そういう意味では、ストーブを持たないという選択肢も、ルート次第では大きなメリットになるかもしれない。
ちなみにストーブを失ってからは、朝ごはんはもっぱら粉ミルクとコーンフレークの組み合わせ。
このコーンフレークがあっさりしていて食べやすいので、物足りなさはあるけれども、朝食としては非常に良い。
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道はじわーっと上ってじわーっと下る嫌らしい道で、風景も回りは砂漠しかなくて退屈そのもの。
乾燥していて暑く、吸血小バエがしつこくまとわりついてくる。
こいつに刺されるともちろん痒いのだが、痛くもあるので非常に鬱陶しい。

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アルゼンチンのこの区間では、キリスト像が10キロ置きくらいに設置されており、もれなく日陰とベンチが付いてくるため休憩するのに非常に有難い。
日本で言う地蔵みたいな感覚なのだろうか?
ちなみにこのキリスト像に拝んでいる人も、ベンチで休憩している人も見たことはない。

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Pilicasという町の入り口にあった小屋で昼休憩を取った後は、谷間を抜けていく上り坂に入る。
ペダルを常に回していることと暑さが加わり、汗が滝の様に出てくる。
当然喉が渇くので、ペットボトルに手を伸ばすと、中の水は誇張抜きでお湯になっている。

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それでも喉は渇いているわけで、他に選択肢はない。
お湯で喉の渇きを潤そうとすると、普段以上に飲まなければ潤った様に感じられないため、ガブガブ飲んで行く。
あっという間に手持ちの水が無くなってしまった。

普通なら途中集落にでも寄ってジュースなりを買えばいいのだが、ここはアルゼンチン。
シエスタのせいで、商店はほぼ間違いなく閉まっている。
というか、道中に商店など存在していない、という方が正しいか。

この国では「何か物を買う」というのが最も難易度が高いのではなかろうか。

「今日の目的地まで水は無しか・・・」と少し後悔して日陰で休憩していると、後ろからやってきたバイカーが私の脇に止まり、「水いる?」と言ってくれた。
ありがたや、ありがたや。

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谷間を抜ける上り坂は、川を渡る橋を標高のピークに、そこから下り始める。
さぁ今日の目的地・Chilecitoまでラスト10キロ!・・・というところから結構な上り返しはあったのですが。

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上り返しの後、無事Chilecito到着。
小さな町だがスーパーマーケットや自転車屋、インフォメーションセンターまである。
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走っている途中、自転車から「コツン」という嫌な音が鳴っていたためチェックすると、スプロケット(タイヤに付いている歯車)とクランクが外れ掛かっている。
クランク調整器具は持っているけれども、スプロケットを締める道具は持っていないため、自転車に行き器具をお借りする。
Chilecitoに自転車屋があってよかった。

この日はホステルに泊まり、肉を買ってきてビーフカレーを作った。
味噌も出汁も、年末のBelenで全て使い切ったため、手持ちの調味料ではカレーぐらいしか作れなくなっていた。

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夜、ホステルの人に話を聞くと、ここから一つ峠を越えなければならないとのこと。
「Todo Ariba(全部上り」というので気は滅入るのだけれども、この退屈な風景からは逃れられるかも・・・!
そう願い、久しぶりのベッドで体を横たえた。

(走行ルート:Salicas→Chilecito)

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