風と喧嘩なんてするもんじゃねぇ~Santa Maria南西68kmまで

Santa Maria~Santa Maria南西68km
12/27 (586days)
12/27
6時半に起床し、朝食にパスタを作って9時半出発。
起床時間はいつもとそれ程変わらないのだが、出発時間は完全にシエスタ時間に毒されて遅くなっていっている。
この日も走っていて欠伸が出る程、退屈で平和な道。
ドナドナも みんなで歩けば 怖くない
町も無いような場所なのだけれども、サイクリストが結構走る道なのだろうか?
流石に平和な道も一日だけ走る分にはリラックスできるのだが、保つのは一日だけ。
半年以上アンデス山脈と喧嘩してきた身としては、やはり刺激的な道を求めてしまう。
高度1,000メートル?景色が退屈で仕方ない。4,000メートル持ってこんかい!
もしあなたがそう感じるなら、あなたは立派なアンデス中毒です。
私はどうやら罹患しているのだが、日本に帰ったら禁断症状で震えたりしないだろうか・・・。
自転車旅行とは、体力よりも気分が最もペダリングに影響すると思う。
この日はその退屈さに全く気分が乗らず、出発から30キロ走っただけでバス停で昼休憩。
走りたくなければ走らなくていいのも、自転車旅行の良い所ではあるんですけれどもね。
昼ご飯を食べていると正面に風になびく草木が見えるのだが、どれも西側に頭をもたげている。
これは東から風が吹いていることを意味しており、同時に追い風が吹いていることをも意味している。
「こりゃ退屈な道を一気にすっ飛ばせという、天からの恵みに違いない!」
そう思い、パンとフルーツを掻っ込んですぐに出発することにした。
バス停からは上り坂に突入し、徐々に標高を上げていくのだが、追い風に後押しされてペダルが軽い。
風景も高低差が出るとやはりどんどんと良くなっていく。
上り坂のピークは標高2,200メートル。
先ほどまでの川沿いの道からは外れ、高原地帯へと入った。
さぁここから更に風に乗って飛ばしまっせ!
・・・のはずだったのが、何で逆風に変わってるんですかね・・・。
しかもあまりにも強くて顔を前に向けられず、下を向かないと痛く感じる程の暴風。
踏み込んでも一向に進めやしない。
走るやる気が無くなった頃、ちょうど道路脇に廃屋があり、風が凌げるという事で早めに切り上げて一晩明かすことにした。
夕方頃に持ち主の人が現れたけれども、「おう、泊まってけ!」と話が分かる人で助かった。
(走行ルート:Santa Maria→Santa Maria南西68km)