ワイン街道を突っ切って~La Vinaまで

Salta~La Vina
12/23 (582days)

12/23
前日にバスでメンドーサへと向かった濱さんを見送った後、一日遅れで私もSaltaを去ることにした。

Saltaから南下するルートは複数あり、未舗装路で湖を半周するルートも候補にあったのだが、この日は空模様が良くなかったため素直に国道40号線を南下することにした。

アルゼンチンはワインの名産地として非常に有名な国だが、特にこのSaltaから南数百キロは上質のワインが生産されているらしい。
そして正にSaltaから南下するメインルートであるこの40号線は、通称「Ruta del Vino」と名付けられており、直訳するならば「ワイン街道」となるだろうか。
RIMG9659


道中にはワイナリー、スペイン語でBodega(ボデガ)がいくつも点在している。
IMGP2609
 IMGP2611
「せっかくワイン街道を走ってるんだから、昼飯からステーキをツマミにワインでも引っ掛けるかい?」なんて目論んでいたのだが、忘れていたシエスタ(昼食後の午睡)の文化。
アルゼンチンでは13時から17時まで、ほとんど全ての商店、レストランが閉まってしまう。

このシエスタという文化、自転車旅行者としては本当に害悪でしかない文化で、そんな13時前とかいうちょうどいいタイミングで集落なり町に到着できる保障なんて、我々にはないのである。

ちょうど腹が減ってきた頃に町に到着したとしても、もうその頃には空いてる店がなく、泣く泣く手持ちの携行食で侘しい昼食を済ませることになるのである。

そんなことだから、当然ワインもステーキも摘まめるわけもなく。
IMGP2615
しかも朝からヤバそうな色をしていた雲が、もう決壊寸前ですと言わんばかりの黒さになってきた。
RIMG9663
ちょうど警察の検問所があり、そこに逃げ込むと同時にドシャーっという擬音そのままに、土砂降りの雨が降って来た。
RIMG9664
ベンチを貸してもらい座ること2時間。
すっかり冷えた重い足にむち打ち、濡れた道を再び自転車で走る。
RIMG9667
30分しない内にまだ土砂降りとは、祟られてるんですかい?
RIMG9671
ジュースとか売ってる商店かと思って入ったこの雨宿り先が、商店かと思いきや椅子と机が大量に並んでいてレストランっぽくもあり、かと思えばカウンターには釣り具がびっしりという、何屋さんなのか全く分からないカオスな品揃え。

さらにカオスなことに、時折「キシャアアアァァァっ」という奇声を発する孔雀が店の中を闊歩している。
RIMG9670
ここでも待つこと一時間。
雨が水を濡らしているのはまだ我慢できる。
振った雨が川となり、道を分断している。

こんな状況で走ってると、しばらくして自転車のチェーンからも「キシャアアアァァァっ」と嫌な音が。
泥やら水に撥ねたゴミがチェーンに確実にダメージを与えている音なのであり、これだから雨の中の走行は嫌なんだよ・・・。
RIMG9676
キシャアアアァァァっという音は結局止むことなく、La Vinaという町に到着。
IMGP2621
IMGP2620
この町、なんと公共のキャンプ場があり、屋根とテーブル、バーベキュースタンドまで備えている。
「ラッキー、今日はここで雨を凌いで寝れる」なんて思っていたのだが、20時になった時に職員に「ここでキャンプ泊はダメ」と追い出されてしまった。

結局、町の入り口にあるガソリンスタンドに頼んでテントを張らせてもらう。

シエスタもそうだがどうやら雨季に入ったらしく、これはアルゼンチン、先が思いやられる・・・。
RIMG9677
(走行ルート:Salta→La Vina)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です