越えろ!シコ峠~Socaireまで

San Pedro de Atacama~Socaire
12/14 (573days)

12/14
旅行者には大きく分けて、二通りの人種がいる。
一つの宿・町に長期滞在できる人種と、できない人種。

私は完全に後者のタイプで、4日も同じ場所にいると「走らないとダメなんじゃないか」という、後ろめたい気持ちが何故か湧き出てくる。
メキシコやグアテマラでは1か月近い滞在がちょこちょこあったけれども、それぞれ友人と過ごしたり語学学校だったりと目的があった。

今回も久保田さんとの再会という目的はあったのだが、ウトゥルンク火山に再度挑戦してそこからチリへ抜けるとなると、もう少し日数が掛かるだろう。

ということで、4泊したSan Pedro de Atacamaを脱出することにした。
ちなみに濱さんもアルゼンチンのSaltaまで急ぐ必要ができた、ということでタイミングが重なり、一緒のタイミングで宿を出ることに。
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Paso de Sico、通称シコ峠を越えて、アルゼンチンを目指す。
3年程前(2014年頃)に通過した自転車旅行者の情報によると、シコ峠は未舗装路の峠であり、かつ標高も4600メートルまで達するとのこと。
かなりしんどい走行になりそうだ。

また、同じく3年前の情報だとチリの出国処理をSan Pedro de Atacamaで済ませ、200キロ以上離れたシコ峠にあるアルゼンチン国境にて入国処理をするというクレイジーな状況にあるという情報も得ていた。
そんなもん不法滞在者がバンバン出るだろうが、と思っていたのだが・・・。

入国した時と同じイミグレーションに行ってみると、「ここはボリビアから入出国する場合専用のオフィスで、シコ峠を越えてアルゼンチンに入るなら、アルゼンチンのイミグレーションオフィスと同じ建物で処理できるよ!」と言う。

そんな情報は全くの初耳だったため、何度も何度も「いやいや、ここで処理するんでしょう?」と確認したのだが、何度聞き返しても「シコ峠を越えた先で処理できる」という。
なんでも以前は確かにAtacamaで出国処理をしていたらしいのだが、3年前に件のイミグレーションオフィスがシコ峠に新しくできたらしい。

ここ数年、日本人サイクリストがシコ峠を通った記録はネット上にはなかった。
その数年で状況が随分変わったのだろうか。
片道200キロも走ってもし万が一出国できなかったら・・・ただ、職員の彼等が頑としてそういうなら信じて行くしかない。
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道中はどフラットの、何の風景の変化も無い砂漠が広がっている。
アンデス山脈を越えて来た身としては、少し物足りなさを感じる。
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38キロ走り、Toconaoの町に到着。
特に見所はないのだけれども、公園が綺麗でしかもキオスク(商店)が併設していたりして、やはり先進国の雰囲気がこんな田舎にも漂っている。

と思っていたら、どうやら近くに鍾乳洞?みたいなものがあるらしく、ひっきりなしにツアーの車が公園前で発着していた。
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昼ごはんに持っていたパンとバナナを公園前のベンチで食べる。
チリに入って5日経つけれども、レストランには一回も入っていないため値段が高いかどうかも分からない。
まぁ、高いだろうなぁ・・・。

(※これを書いている12月30日現在、アルゼンチンのBelenに滞在しているが、チリはおろかアルゼンチンでもレストランにまだ入ったことがない。まぁ、高いだろうなぁ・・・)
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Toconao以降も、なぁーんも無い。
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Atacamaから走る事78キロ、それまでのどフラットから上り坂になってきた。
事前の調べから、ここからこの日の目標地点まで900メートル程標高を上げることは分かっていたのだが、流石に80キロ弱走ってからの上りスタートは気が滅入る。

しかもAtacamaでの4泊の休養で筋肉が緩んでいるのか、腰が痛くなり始めたし。
休養明けだと正しいライディング姿勢を体が忘れるのか、結構腰が痛くなる。
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しかし、暑い。
標高はここでも2000メートルはあるのだが、汗が顔中から噴き出してくる。
目に汗が入ってきて片目が塞がるなんてことは、いつ以来だろう?ペルー以来だろうか。

そして、目的地のSocaireが遠い。
砂漠で遮蔽物が全くないため、当の昔に町自体は見えているのに全く近づいている感じがしない。
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汗だくだくになりながら、18時前に到着。
町の入り口に標高と人口が書いてあるなんて、カナダかアメリカ以来かな。
それにしても人口128人とは・・・。
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この暑さの中走ってきたので、到着したらコカ・コーラですっきりしてやる!と思っていたのだが、どの商店も軒並み閉まっている。
チリはシエスタ(昼食後の午睡)の文化があり、大体13時から18時くらいまで商店もレストランも軒並み閉まってしまう。

というか、18時になっても商店が開かなかったためレストランでコーラを売ってもらった。
さすがにこの僻地だと値段は高いけれども、この僻地でも売っているコカ・コーラの流通力には驚く。
まぁ、宝石の道でも売ってたからここにあるのは当然か。

この日は町外れの教会でキャンプする事にし、真っ暗になってからテントを張った。
流石にこの日眠りに入るのは早かった。
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(走行ルート:San Pedro de Atacama→Socaire)

コメント

  1. あけましておめでとうございます。
    とうとうチリまで!すごいですね。
    アタカマ砂漠は星が綺麗だとテレビで見て、いつか行ってみたいなと思ってた場所です。まさか星よりご飯とは(笑)ま、毎日素晴らしい景色見てるから良いのかな?また一年、頑張ってください。

  2. あけましておめでとうございます。昨年はコメントでの応援、ありがとうございました。今年もよろしくお願い致します。
    さて、アタカマですが、星空は私も好きなので、ある夜見上げてみたのですが、正直に申し上げると「そこまでか・・・?」と感じました。
    しかし飽くまでも肉眼で、ですので、天体望遠鏡越しに見るとまた違うのかもしれません。
    個人的に星空が綺麗だったのはやはり標高が高い場所で、ペルーのワスカラン国立公園・ボリビアのウユニと宝石の道でした。

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