一寸どころじゃない寄り道~Quetena Chicoまで・宝石の道5日目

Quetena Chico分岐~Quetena Chico
12/4 (563days)

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私がキャンプした所から目指すべきQuetena Chicoまで、その距離45キロ。
普段なら屁でもない距離なのだが、宝石の道において45キロという距離は、途方も無く長い距離となる。

それでも翌日に中途半端に距離を残したくないし、何より先行している先輩日本人サイクリストとQuetena Chicoで宝石の道折り返し、ということでお互い労をねぎらいながら、この糞みたいな道ついて罵りながらも語り合いたい。

ということで、日の出を眺めるのもそこそこに出発する。
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Quetena Chicoは所謂メインルートから外れた集落であり、そこへ延びる道ということで「状態はかなり悪いのでは?」と危惧していたのだが、意外と宝石の道本線よりも道は固く、自転車にも乗って走る事ができる。

走れる。確かに走れはするが・・・朝から上りですね。
ほんの少し走っただけで、Laguna Coloradaが遥か下に見下ろせるくらいになってしまった。
コロラダはまだ燃えているか。
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ボブ・ディランのKnockin’ on Heaven’s Door(天国への扉)がまた何故か頭の中で無限にループして流れだした。喧しい。

私が生涯を終える時見るのは、三途の川ではなくこんな感じの、雲に延びるかのような草原の中の道の風景なのだろうか。
その時も、やはりこんな感じで糞重たい自転車を運んでいるのだろうか。

というか、無職になって好き勝手遊んでるのに天国に行けるのか?
地元・兵庫県の西宮神社で、商売の神・えびす様に何度か参ったことがあるから、許してもらっていると思うが・・・。
くそっ、あの時5円じゃなくて50円くらい放り込んでおくべきだったか。
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標高4800メートルをピークに、そこから高原地帯に入った。
行く道の先に、富士山に似た形の大きな山が見えている。
あれがVolcan Uturuncu(ウトゥルンク火山)で間違いないだろう。
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明日上ってやるから、待っていやがれ。ウトゥルンク。
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しばらく走ると、道が下りに入ると同時に奇岩地帯に突入した。
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写真撮った時は羊の頭蓋骨と思ったんだけど、今見ると全然見えないな、こりゃ。
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亀。これは今でもそう見える。
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「風の谷のナウシカ」のオーム。
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奇岩地帯を抜けて、丘を一つ越えて・・・
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着いた、Quetena Chico。
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今まで宝石の道を5日間走ってきたからこそ感じるのだが、こんな砂漠地帯に町を作るなんて全く考えられない。
娯楽どころか、普段の生活用品ですら好きに手に入らないだろうに・・・。

実際には商店はいくつかあり、思っていたよりも品揃えは良かった。
それでも道は粗末で、家の壁も軒並み乾いたレンガ造り。アフリカにでも来たのかと思った。
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Quetena Chicoには、私より先行していた濱さんが同じ日に私より早く到着し、私が投宿したホテルに滞在していた。
同じく先行していた久保田さんはこの日の朝に追い抜いていたのだが、久保田さんも私と30分の時間差で同じホテルに到着した。

恐らく日本人サイクリストが訪れたことないこのQuetena Chicoの集落に、同じ日に3人が集結。
そして、恐らく日本人サイクリストが走った事がない「世界で最も標高の高い道」に、翌日3人が挑戦。
これは面白いことになりそうだ。
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(走行ルート:Quete Chico分岐→Quete Chico)

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