【世界遺産】ワスカラン国立公園~3.0+1.0

Parque Nacional Huascarán~Huaraz
Parque Nacional Huascarán(ワスカラン国立公園)
9/24~9/25 (492~493days)

9/24
朝起きてみると雨がかなりの強さで降ってはいたが、準備だけはして出発できるようば体制は取ることにしていた。
体調は全快とは言えないものの、金は無いしこのままゆっくりしていて快復するかもわからないため、この日の内に出発してしまいたい。

そんな思いが通じたのか、8時頃になると雨は止み、多少晴れ間は見えてきたため出発。
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Chacasからワスカラン国立公園内、そして私が目指す街110キロ先の街・Huarazまでは完全舗装路であることは、地元住民からの聞き込みで把握している。

「山岳地帯で鍛えられた今の私なら、舗装路であれば標高4000メートルだろうが5000メートルだろうが、いや6000でも持って来いよ」
・・・という気概でいたのだが、アスファルトだろうが坂道というのはきつい。

体調不良が腹痛からくるものであり、ペダルを踏む足に中々力が入らない、というのが一番の理由ではあると思うのだが、ここまで進めないとは・・・。
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 13キロ程進んだところ、ワスカラン国立公園の入り口へと到着する
とはいっても、Chacas方面から入った場合は料金所などなく、看板がひっそりと立っているだけ。
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公園内に入っても標高は九十九折れを繰り返して上がっていくのだが、カーブまでの直線が長いため、そこまでのきつさはない。
・・・いつもの万全の状態であれば。

天候も良くなく、雨がパラつき、公園全体が雲に覆われている。
そのため、氷河も雲にまぎれてはっきりとは見ることができない。
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アスファルト舗装だと思って舐めていたが、途中で自転車を漕げなくなって押す時間が出てきてしまった。
遂には自転車を止め、大の字になって20分程休憩を取ることもあった。
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それでも何やかんやで上り続け、Chacasから30キロ、標高4600メートルに達する頃、分岐点に到着する。
一つはアスファルト舗装を直進し、トンネルへと突入するルート。
もう一つは旧道の未舗装路を進み、更に山を上るルート。

トンネルは長そうで恐怖感があるため、二つ目の未舗装路ルートを通る事にした。
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未舗装路側では、トンネルを通るルートでは見ることができない湖を見ることができる。
絵具をチューブからそのまま垂らしたかのような色をしている。
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しかし、道の状態は異常に悪い。
頻繁に崩れているのだろう、自分の体重など遥かに超える巨石がゴロゴロ転がっている。
もちろん全てがそういう状態ではないのだが、曲がり角は大抵惨憺たる有様となっている。
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時には巨石が完全に道路を分断している有様で、そんな時は自転車を前輪側をまず担ぎ上げて岩を乗り越え、その後に後輪側を・・・という風に、もう引っ越し作業の様なことになってくる。

体調が悪い事と、高地で空気が薄い事、更に悪路によるこうした重度の運動の疲労が重なったのか、息が完全に上がり、肩で息をするようになってしまった。

5メートル進んでは息が上がり進めなくなり、立ち止まって息を整えてから進み、また5メートルで立ち止まり・・・。
今まで高地にいてしんどいと思ったことはなかったのだが、この時初めて「空気が薄い」ということを経験した。
本当に、全く動けなくなってしまう。
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そして分岐点から上る事2時間。距離にすると2キロ程だろうか・・・。
標高4860メートル、頂上に到達。
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公園に突入した際には雲に覆われていた天候が、未舗装路に入った時には晴れ間が覗き、氷河もしっかりと見ることができた。

Yungayからの往路の時は、頂上に到達した時に達成感を覚えたが、この時は「ホッとした」というのがまず第一に来ただろうか。
それだけ途中のガレ場では足が進まなかったし、どれだけ途中でテントを張ってやろうと思ったことか。

しかしそれでも上り切ったことに、とにかく安堵を覚えた。
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さて、本来ならばこの頂上でテントを張るつもりでいたのだが、頂上付近にあっても落石の跡が酷く、斜面を見上げるとテントなど一瞬でペシャンコにしてしまいそうな巨石が今にも落ちてきそうにしている。

到着した時点で16時、休憩を兼ねて大分迷ったのだが、17時になりようやく下山の決断を下した。
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下山ルートも頂上付近はかなり酷い崩れ方をしており、もう乾いた笑いを催してしまうような荒れ方。
体力も底を尽きかけているなか、両方のタイヤを持ち上げてガレ場を越えていく。
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こんなガレ場の悪路にあっても、マリア像が崖の隙間に鎮座している。
定期的に誰かが参っているのだろうか。
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結局舗装路と合流した場所に出たのは、17時半過ぎ。
再び辺りは雲に包まれ、暗くなり始めている。

アスファルト舗装の九十九折れを、焦りを持って下り始めるが、当然都合よくテントを張れそうな場所などあるわけもない。
しかも雨まで降りだしてしまった。
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18時を過ぎた頃、もう精神的にも体力的にも限界となった。
曲がり角のガードレールの先にある茂みに無理やり突っ込み、車から丸見えでも仕方なしと、雨の中びしょ濡れになりながらテントを張った。

ペグを立てられず、前室を作ることができなかったため自炊することも叶わず、手持ちのパンだけで飢えを凌いだ。
この日は朝から3食連続でパンしか食べることができなかった。

9/25
雨は断続的ながら、夜の間降り続いていたため、結果として前日の頂上から下る判断は正しかったのかもしれない。
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しかし雨はテントを撤収してからも振り、久しぶりの雨天の中での走行となった。
標高4000メートルを越える中での雨というのは、厳しい冷たさを伴って体全体を濡らす。
手は手袋をしているとはいえ刺すように痛く、また寒さからくる眠気に襲われながら公園を後にした。

公園を出て全面アスファルト舗装かと思っていたが、途中3キロ程は未舗装路で、しかも雨が降ったおかげでかなり酷い泥のぬかるみができている。

国道との合流地点にあるCarhuazの街に着いたころにはすっかり疲れ果てていた。
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到着した時は9時過ぎ。
一昨日の晩御飯からまともな物を食べていなかったため、食堂に入る。
人の手が入った料理がとにかく美味しかった。
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CarhuazからHuarazまでは残り33キロ。
Huarazに向けてアップダウンを繰り返し、残り10キロを切ったところで前方からくる自転車から「沖野ー!」という声が。
まさか道中で会うとは思わなかったのだが、濱さんが対向車線にいた。

濱さんは既にHuarazに到着して滞在しており、空身の自転車で今から1キロ先の温泉に行くという。
一緒にどうかという誘いをもらったため、私も連れて行ってもらうことにした。

温泉では屋外プールか、もしくは個室を選ぶことができ、私たちは個室を選んだ。
湯船にお湯を張り、全身を浸すことのなんと気持ちの良い事か!
温泉はコスタリカの天然温泉以来、ここまで温かい水温に全身を浸すのは日本以来だろうか。
疲れが癒される・・・。
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その後はHuarazにペアランし、そのまま濱さんが滞在しているホステルに、私も一緒に投宿することにした。
投宿後は一気に疲れと体調不良が噴出したのか、下痢が止まらずトイレを行ったり来たり・・・。

とにかく、ワスカラン国立公園は完全走破。
散々アンデスの山岳地帯で苛め抜かれたが、ここからは西海岸へと抜け、首都・Limaへと向かうことになる。

(走行ルート:Parque Nacional Huascarán→Huaraz)

コメント

  1. 下痢で高地で雨で、大変でしたね。でもあんまり無理しない方が良いですよ。それにしても、海外の水はこわいですね〜。
    なんか辛そうな内容ばかりでしたが、最後に温泉に入れて、読んでてホッとしました(笑)

  2. 今回の下痢はかなり酷かったです・・・。恐らく疲労とストレスに加えて、水が最後の一押しになったようです。
    確かに見返せば辛いようなことばかり書いてますね・・・でも道中は結構面白かったのです。
    温泉はやはりいいですね!日本人の毎日湯船に入る文化というのは、最高だということを再認識しました。
    > 下痢で高地で雨で、大変でしたね。でもあんまり無理しない方が良いですよ。それにしても、海外の水はこわいですね〜。
    > なんか辛そうな内容ばかりでしたが、最後に温泉に入れて、読んでてホッとしました(笑)

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