【世界遺産】ワスカラン国立公園~序

Yungay~Parque Nacional Huascarán
Parque Nacional Huascarán(ワスカラン国立公園)
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ワスカラン国立公園(スペイン語: Parque Nacional Huascarán, ウアスカラン国立公園)は、ペルー中央部アンカシュ県のアンデス山脈ブランカ山系(Cordillera Blanca)に設定されている国立公園である。

首都リマから北におよそ400キロメートル上の標高3,000〜6,000メートルに位置し、世界で最も高い国立公園でもある。

広さは四国のほぼ半分に相当する大きさで、ユネスコの世界遺産(自然遺産)に登録されていると同時に、生物圏保護区にもなっている。

低緯度地域にある冠雪の山としては世界最高峰のワスカラン山南峰(標高 6,768 m)があり、これが公園の名前にもなっている。
(※Wikipedia「ワスカラン国立公園」より引用)
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Yungayの町を出ると、すぐに未舗装路の上り坂が始まる。
ワスカラン国立公園へと向かうツアーなのか、コレクティーボ(乗り合いバス)やら乗用車やらが砂埃を上げて真横を通り過ぎていく。
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しばらくその道を走る事数キロ。
ふと前方に目をやると、いきなりどでかい白い物体が上空に浮かんでいるのが目に入ってきた。

最初、雲だろうかと思っていたのだが、その正体がとてつもなくドでかい雪山だと知った瞬間は「うわーっ」と声が出た。
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ちょっと今まで見てきた景色とはスケールが違う。
これからあの雪山へと自転車で向かうのか・・・と考えると少し気おくれしてくる程に、でかい。
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ワスカラン国立公園の入り口手前にはいくつかの集落があり、その側を通過していく。
住民のインディヘナの人々は自転車で進む私に興味津々な人が多く、「どこへ行くんだい?」と聞いてくる。
「ワスカラン国立公園を抜けてYanamaまで行くよ」というと、「はえ~っ」みたいな驚きの声を上げて、笑顔で見送ってくれる。

エクアドルでもインディヘナの人々は明るく友好的だったが、女性は割と寡黙な人が多かった。
ここペルーでは、どちらかというと年配の女性の方が声を掛けてくることが多い。
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さらに走らせるにつれて、大きな峡谷がぽっかりと口を開けているのが見えてきた。
どうやらあの峡谷が始まるところから公園の入り口があるようだ。
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そしてYungayから走る事18キロ、ようやく公園の入り口に到着。
ちょうどこの看板のすぐ先にビール屋台があり、「ビール飲む?キャンプもしていっていいよ」と言ってもらえた。
誘いは有難かったがまだ時間も浅く、早く公園に入りたかったため固持した。

テーブルとイスだけ借りて昼食休憩を取った後、入り口ゲートで入園料の10ソル(1ソル=34円。約340円)を支払い、遂に入園。
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予想通り、入り口から峡谷の間に道が通されており、更に予想ではこのまま直線で公園深部へと向かうものと思っていた。
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が、そちらの予想は甘く、ものの数分で九十九折れの道が始まる。
未舗装路の九十九折れなんていうのは、もうこのブログ内でも散々写真付きで紹介してきた通り慣れっこだ。

しかし、この公園内の未舗装路というのは厄介で、真っすぐな道であっても左右どちらかに傾斜が作られている。
そのため、こちらとしては真っすぐに走っていきたいのに、まるでアリジゴクに嵌ったかのように徐々にその傾斜に追い詰められてしまう。

それに加えて砂利もかなり大粒なものが多く、自転車を漕げずに押して歩く時間が徐々に増えていく。
久しぶりに「あ、ヤバい道に足を踏み入れたかもな」と思った。
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まだ走り始めの序盤だというのに弱気な理由としては、回りを囲む山々の中に一際存在感を示す雪山が見えているからだ。

翌日以降、あの雪山に肉薄していくわけで、どう考えてもこの路面状況が続くようなら相当厳しい走行になることが目に見えている。
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九十九折れの道が収まり、道も心なしか砂利が無くなりマシになったかと思えば、急に渓谷内に大きな湖が現れた。
水は陽が当たる所ではエメラルドグリーン色をしている。
畔にはキャンプ場があるようで、なるほど道理で道の状態が急に良くなったと思った。
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それにしても綺麗な色をしている。
どうしてこんな色の水になるのだろうか?
氷河に含まれている成分のせいなのだろうか?

この水が水源となって、もっともっと下流の川からくみ上げられた水道水からは透明な水が出るのだから、驚きだ。

ウォーターフィルターを使って飲んでみてやろうか、と一瞬思ったが流石に止めておいた。
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湖を越えると更に峡谷内を進む道があり、進んで行く。
時間は既に16時を回り、野宿場所を探さなければならない時間に迫ってきている。

一つ目の湖の畔のキャンプ場なら一泊65ソル(約2210円)で泊まれるらしい。
とてもとても、そんな金を出すことなどできない。
スポンサーが付いて、金持ち旅行でもやってるなら喜んで泊まるんだけれども・・・。
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一つ目の湖を越えて程なくして、二つ目の湖が現れる。
その畔の茂みが、どう考えても「テントを張ってください」と言わんばかりの好立地のため、自転車を突っ込んでいく。
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目の前には一つ目の物と同様、エメラルドグリーン色の大きな湖。
野宿をするにはこれ以上ないロケーションだ。

芝生に寝っ転がりながら本を読み、陽が暮れ始めれば飯を作り、陽が落ちれば就寝する。
やっぱり金持ち旅行なんかより、こっちの方が落ち着く。

さぁ、翌日はワスカラン国立公園の頂上にトライするぞ!と意気込んで寝袋にくるまって眠りに就いた。
翌日、この旅行中でも屈指の困難な道が待ち受けているとも知らずに・・・。
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(走行ルート:Yungay→Parque Nacional Huascarán)

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