ファンファーレと熱狂~Huallancaまで

Chuquicara~Huallanca
9/16 (484days)

9/16
Chuquicaraの町には野菜は売っていないため、卵とパンとバナナだけ購入する。
卵を4個買って鞄に入れる時に落として全部割れて、もう一度買いなおした時はガクッと来たけど・・・気を取り直して出発する。
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出発する前にテントを張らせてもらった交番の警官に尋ねると、私が目指すYungayの町まで全線アスファルト舗装とのこと。

標高500メートルから2000メートルまでのアップということで、とんでもない坂道を上らされるのかと思っていたが、予想に反して渓谷内の川沿いを進んで行く。
体感ではフラットなのだが、時速を見ると11キロ程度で巡行しているため、極僅かながら上り坂なのだろう。
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アスファルト舗装で非常に走りやすいのだが、切り立った崖に囲まれており、いつ崩落したのか、時々道路に拳大の岩が落ちていたりする。
ふと横の崖を見上げると、砂が今にも雪崩の様に崩れ出しそうで、少し緊張感を覚える。
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ペルーに入ってすぐのエントリーでは「何故無意味にクラクションをうるさく鳴らすのか?」という様なことを書いたが、最近になってようやく理由が分かってきた。

ペルーの道の作りとして、曲がり角を多くすることで無理のない上り坂、下り坂にすることを特徴としている。
曲がり角にはミラーなど当然なく、対向車線への注意喚起として、うるさくクラクションを鳴らす必要があるのだ。

この渓谷内はすこぶる視界が悪く、車道も車一台が通れる程度の幅しかない。
そのため、この道でも当然ながらクラクションが大音響で鳴らされるのだが、四方をアンデス山脈に囲まれたこの渓谷では、そのクラクションが谷中にこだまするのだ。
「パパーッ、パパー・・・パパー・・・」と、まるでファンファーレの様に。
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そしてこの区間、とにかくトンネルが多い。
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トンネルの中に電灯などあるわけもない。
距離が短かったり直線であれば出口から漏れる光が見えるが、曲がりくねっていたり長かったりすると、文字通り「闇」の中を走る事になる。

この「闇」の中を走っている時に、谷に響くファンファーレを聞いた時の恐怖と言ったら・・・
事実、トンネルの中で何度か対向車線とすれ違うことがあったが、本当に怖かった。
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しかし視界が開けた時の風景の良さったら、やはりこの道はぴか一だ。
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滝だって流れてる。
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この滝、凄い高い所から流れてきていて、最終的には道路を分断して更に下の川にまで流れ込んでいる。
滝から遠く離れても水の飛沫が周囲を飛んでいて、涼しくて気持ちがいい。
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朝に出発したChuquicaraは当分町がないだろうと、昼食も含めて食料を買っていたのだが、意外と集落が点在しておりレストランもあった。
40キロ走った所で正午となったため、レストランに入って休憩をする。

ちなみにレストランで「ここの蛇口の水飲める?」と聞いて「問題ない」と言われたので、水道水を生で飲んでみたが、今のところ何の不調もない。
まぁ、ウォーターフィルターを持っているためそれを使えばいいのだが、面倒くさいので。
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この昼休憩から、川沿いを少し離れて上りの傾斜が少し増した。
ここからが本番という事だろうか。
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なるほど、川沿いを離れてようやくあの目の前のでかい山に上り始めるってこったな。
よぉーし、やってやるぜ。
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この上りの区間がとにかく暑い。
乾燥しているのと、日差しを遮る物が何もないため、喉がカラカラになる。
手持ちのジュースでは甘さが喉に絡みつき、余計に喉が渇く・・・。

標高1400メートルに達した所、Yuracmarcaに到着。
アイスクリームを求めて売店に行くが、どこにも売っていない。
仕方なしに冷えたジュースを1リットル買い、一気に飲み干す。

この時点で14時半頃。
まだまだ進める時間であり、この日の内に標高をできるだけ獲得しておきたい。
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と思っていたのだが、Yuracmarcaから再び下って川沿いへと戻ってしまった。
そらそうか、Yungayまでの残りの距離と標高のバランスがおかしいとは思っていた。
つまりこういうアップダウンを繰り返し、進んで行くということだろう。
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この不毛の大地に何が育つのだろうか。
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65キロ程走った所で雨が降り出してしまった。
ちょうどHuallancaという町に到着し、ホテルも数軒あったのだがどこも何故か営業していないという。
町の出口に交番があり、その隣の公園でテントを張らせてもらえないか尋ねると、快諾してくれた。
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なお、どうもよそ者に対する警戒心が町人の中に強いのか、私に対してはもの凄く親切だったのだが、2つある出口の内1つにバリケードを張り、町人が夜通し監視をしていた。

バリケードをどかして町内に侵入しようとする車があると、その監視役が声を掛け、また調教された犬がひたすらに吠え立てるという、少し異様な雰囲気を出している町だった。
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(走行ルート:Chuquicara→Huallanca)

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