ロクなもんじゃねぇ~Huamachuco南27キロまで

Aguas Calientes~Huamachuco南27km
9/9~9/10 (477~478days)

9/9

朝起きて朝食を作っていると、吸血コバエ達も目を覚ましたのか朝から手足を再びボッコボコにされてしまった。
高速で撤収準備をし、テントを張らせてもらった交番を後にする。
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昨日に坂を全て下り切っていたため、この日は朝から上り坂。
農耕地をはた目に見ながら徐々に標高を上げていく。
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30キロ程走り、Cajabambaの町に到着。
町の背後にある山に、アメリカ合衆国の大統領像よろしく、男性の顔の大きな彫像が町を見下ろしている。
初代町長の顔とかなのだろうか。

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Cajabambaで昼食休憩を取り、食料を買い足して先へと進む。
ペルーの町の作りとして、一旦町に入ると道が複雑に入り組んで、中々幹線道路に戻ることができない。
標識もほとんど皆無なため、どこを走っていいのか分からない。

結局迷いに迷い、ダート道の鬼傾斜の坂を上り、Cajabambaを無理やり脱出した。
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Cajabambaの郊外に出ると再度道は上り坂。
家の壁に使われるブロックや、天井に使われる瓦を焼くことを家業にしている家が建ち並んでいる。
ここいらも熱帯乾燥地帯であり、相当に暑い。ブロックや瓦を乾かすには適した気候なのだろう。
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君たちその毛皮、暑くないの?
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犬みたいなブタ
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上空立ち込める暗雲から嫌な予感はしていたのだが、これが的中してしまい強めの雨が降り出してしまった。
ちょうど検問所のような建物があり、声を掛けて雨宿りさせてもらう。
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45分程待っただろうか。
雨は上がったのだが、時間は15時過ぎ。
次の町であるHuamachucoに着く頃には19時を越えるだろう。
ここが一番野宿場所に適していると判断し、テントを張らせてもらえないか聞くと、快諾してくれた。

思いがけず早めに野宿場所を確保できてしまったため、文庫本を読んで時間を潰しつつ、夜が来るのを待った。
夜は打って変わって冷え込み、震える手で夕食を作ってサッサと眠りに就いた。

野宿の時はすることが何もないため、大体20時には寝てしまう。
私自身、あまり自律神経が強くない質なのだが、思い返してみれば野宿した翌朝は調子が良い気がする。
適度な運動に、早寝早起きの超規則正しい生活。
健康問題にお悩みの方、是非お近くの公園まで自転車で走っていき、野宿をお試し下さいませ。
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9/10
この日の朝は雲一つない快晴。これが一日持ってくれれば有難いのだが。
ブロック・瓦家業から、家畜業を家業にした家が並ぶ道を進んで行く。
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君たち、邪魔ですよ。
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3、4年後にここを通るチャリダーはこいつらに追いかけられるんだろうな・・・
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じわじわっと山肌に沿って標高を上げていく。
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標高3100メートルになる頃、林道が開け、目の前に大きな湖が現れる。

湖畔に家が並んでおり、地図で見る距離的にもここがHuamachucoだろうと思ったが、住民に聞いてみるともっと先だと言う。
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結局この湖からもっと標高を上げ、10キロも走った先がHuamachucoだった。
この距離だと19時到着どころでは済まなかったはずなので、前日の早めの切り上げは正解だったのかもしれない。
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Huamachucoで昼食を取り、またもや脱出に手間取り住民に案内してもらいつつ、無事に脱出。
町はずれの看板に、TOYOTAの事がデカデカと書かれていたのだが、何か関連があるのだろうか?

ちなみにこの写真に写っている2台の自転車乗りも旅行者のようで、サイクリングウェアを着た中年男性に、一人の付き人が付いてきているらしい。

スペイン語で余り理解はできなかったが、どうやら160キロ程西にある沿岸の都市・Trujilloに行くらしい。
彼等は全く荷物がない空身の自転車のため、「Vamos!(行こうぜ!)」と言われたが当然着いて行くことなど不可能なため、いつの間にか見えなくなった。

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退屈な道をダラダラ上らされていたのだが、標高も3700メートルも越えると「おっ」と思えるような風景が増えてくる。
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この付近でどこで追い抜いたか、前述の付き人自転車乗りが後ろから追いついてきた。
もう一人はどうしたんだろう?と思いつつも少し話していると、「飲み物をくれないか?」という。

それに対し、私は「ごめん、無理だ」と断った。
確かに見た目には水は余っているのだが、この日も野宿することを考えると、決して余裕がある訳ではない。
(そもそも自転車で長距離走るなら、自己責任で水くらい十分持っておけよ、とも思った。)

彼は「そうか」と曖昧な笑顔を向け、先へと進んで行った。

もしかしたら、彼は一口だけの水で十分というつもりで、頼んだのかもしれない。
いずれにせよ、結果的に私は断った。
今まで自転車で走っていると、道行く人に水を分けてもらったり、食料をもらうこともあった。

私は人からもらうことはできても、与えることはしないのか・・・。

「ロクなもんじゃねえな」

しばらく、悶々としながら走る事となった。
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更に上り、3800メートル付近になると樹々が一切消えて失せる。

時間も16時を過ぎ、そろそろ野宿場所の確保をば、と探し始める。
ポイントはいくつかあったものの、道路から少し遠い等とえり好みをしたりしている内に、どんどん先に進んで行く。
ある時には死角になった場所を見つけて突っ込んだら、偶々見ていた車から降りた親父が追いかけてき、「写真一緒に撮ってくれ!」と言われ、引き攣った笑顔で記念撮影した。
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そんな風に先へ進んでいると、野宿できそうなポイントが一切なくなり、陽までもが落ち始めてしまった。
不味いなぁ、と思い始めた頃、右手に小高い丘があるのが目に入った。
丘の向こう側なら道路から見えない、ちょうど車も今走っていない。

ささっと道路から外れて丘に向けて自転車を突っ込むと、ビンゴ!
その向こうには平らなスペースと良い景色が広がる絶好の野宿場所が。
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テントを張り終える頃には、夕日が今日最後のひと踏ん張りといった具合に、空を茜色に染めていた。
ガソリンストーブの放つ火を見ながら、彼に水をあげなかった出来事を思い返していたが、どうすべきだったのか私には正解が分からなかった。
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(走行ルート:Aguas Calientes→Cajabamba南東15km→Huamachuco南27km)

コメント

  1. 前回の記事に有った道を自転車で走ってきたんだね❗
    前に進んでいく姿に感心もし、感動しています。
    行動やわき起こる感情の、良いこともざらっとしたことも、時には悪いことも含めて、全ての経験が自分の人生を豊かにしてくれます。ずっと後に、来た道を振り返るときもあるかと思いますが、自分の人生をいとおしく、無二のものやと思えますよ(^ー^)

  2. 水問題の正解って難しいですね。でもペルーの山道で飲み水がないなんて、やはりその人の準備不足だと思います。体調が悪そうでなければ、この先の自分の水が足りるかわからない時は断るのが賢明と思います。もちろん罪悪感は残りますけど。
    ペルーの動物たち、可愛いですね。また気持ち新たにサイクリング楽しんでください。

  3. ありがとうございます、頑張ります。
    > 前回の記事に有った道を自転車で走ってきたんだね❗
    > 前に進んでいく姿に感心もし、感動しています。
    > 行動やわき起こる感情の、良いこともざらっとしたことも、時には悪いことも含めて、全ての経験が自分の人生を豊かにしてくれます。ずっと後に、来た道を振り返るときもあるかと思いますが、自分の人生をいとおしく、無二のものやと思えますよ(^ー^)

  4. 私がスペイン語をグアテマラで学んだ理由の一つに、「親切にしてくれるメキシコ人(ラテン人)が困っていることがあれば助けたい」という物もあったことを、この出来事に出会ったその夜に思い出しました。
    確かに水というのは自転車旅行者にとって生命線ですので、ほとんど一日の終わりに「はい、あげる」と簡単に渡すことは難しかったのですが、やはり少しシコリは残る出来事でした。
    > 水問題の正解って難しいですね。でもペルーの山道で飲み水がないなんて、やはりその人の準備不足だと思います。体調が悪そうでなければ、この先の自分の水が足りるかわからない時は断るのが賢明と思います。もちろん罪悪感は残りますけど。
    > ペルーの動物たち、可愛いですね。また気持ち新たにサイクリング楽しんでください。
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