再びアンデスへ~Cutervoまで

Jaen~Cutervo
9/2~9/3 (470~471days)

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親切にしてもらったホテルの皆さんにお礼を言い、Jaenの街を出発する。
街を出ると川沿いに、禿山のような灰色の山々を見ながら進んで行く。
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Jaen以前と打って変わって水田を余り見かけないようになった。
正確には、あるにはあるが規模が小さい、というべきが。
川沿いで豊かに水はあるはずなのに、何か条件が違うのだろうか?
ひたすらに渓谷の中を進んで行く。
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40キロ走った所に集落があり、ここで昼食休憩。
Pollo Frito(フライドチキン)を頼んだのだが、どちらかといえばグリルに近い物が出てきた。
この日もも米が美味い。米が美味しいとおかずが質素でも食が進む。
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昼食ついでに補給食のバナナを購入していく。
Jaenで紙地図を購入したのだが、あまりに質が低いためにこの先集落があるのか分からない。
食料を多めに運んでおかないと痛い目を見そうなため、保険として準備しておく。
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昼食から走ること10キロ、Chipleという小さな集落に到着。
標識に私が目指すべき「Cutervoはここ左折」の表示がある。
集落の人に合っているか一応確認しつつ、道の状況を確認すると「アスファルトは一切ないよ。集落は途中にいくつかあるから食料とか水は問題なく買えるよ。」とのこと。

Google Mapで前日調べた所によると、確かこの分岐点からアンデス山脈ルートに入り、Cutervoまで行くのに標高3200メートルの峠越えとなる。
この集落の標高が600メートル程。全行程が未舗装路だとすると、かなり厳しい走行になりそうだ。
ジュースの残量が少なくなってきていたため、ジュースだけ購入・補充して出発する。
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少しの間アスファルトの道が続いていたが、住民の言う通りすぐに未舗装路に変わった。
が、予想に反して上りはほとんどなく、川沿いに沿って進んで行く。

上らない分には未舗装路でも速度はそれなりに出せるし、距離が稼げるため願っても無いこと。
この分なら余裕をもって進んで行くことができそうだ。
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と、余裕をかましていたのも束の間、徐々に上り始める道。
上る事は分かり切っていたことであり、驚くことではない。
斜度も全くきつくなく、むしろ緩いくらいなため辛さはなく、ゆっくりと進んで行く。
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途中、集落で親父さんに「ちょっと座っていけ!漢字書いて見せてくれ!」と言われ、特に疲れていた訳でもないがベンチに腰掛けて談笑しつつ休憩。

以前のエントリーで「ペルーが好きになれそうにない」といった旨の事を書き、理由として「グリンゴ(よそ者)扱いされる」ということを挙げた。

確かに彼等は私のことを「グリンゴ」と言うが、話してみると決して排他的なわけではなく、多くのペルー人はかなり人懐っこい。
例えば私が質問すると、こちらが求めている答え以上の事を言おうとするし、好奇心が旺盛でおしゃべり好きな印象を受ける。
少し彼等の国民性を勘違いしていたのかもしれない。
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おしゃべりを終えた時点で16時。
まだ少し進めるため、先を急ぐことに。

しかし、この道では至るところで片側交通規制をしており、その度に止められるため中々思うように進まない。
交通の大半は大型トラックであり、すれ違いざま大量の砂埃をまき散らして過ぎていく。
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結局あまり進めないまま、標高1350メートル付近、また別の集落に到着した。
ちょうど工事車両の駐車スペースの様な空地があったため、近くの住民に了解を取ってこの日はそこでテントを張ることにした。
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9/3
工事車両が夜通し休む間もなく、ひっきりなしにテント
の側で作業をしていたが、騒音に関しては余り苦にせず眠ることができる私。

とはいえあまり長居もできないため、7時半には出発し、朝っぱらから上り坂を走る。
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5キロ程走った所で集落に到着。
小さいながらHospedaje(安宿)があったりする。・・・自転車旅行者以外に来るやつがいるのか?
この集落以降、補給ポイントがない可能性があるため、昼食としてパンとジュースを購入しておく。
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この道、斜度は緩いためきつくはないのだが、ダウンが一切ない。アップのみ。
ひたすらに上らされるため、足の休ませどころがなく、ペダルを回転させっぱなしになる。
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この日は朝から少し雲が多かったため心配していたのだが、やはり標高を上げ続けた結果、雲の中に入ってしまった。
車一台がようやく通れるような狭さになることもあるこの道で、視界が悪くなることは非常に条件が悪い。

更に雲に入ってしまうと気温がガクっと一気に下がる為、お腹が冷やされて急に腹痛に襲われる始末。
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徐々に道の状態も悪くなり、沢から流れた水や、散水車から散らされた水が道路を濡らし、その上を大型トラックがバンバン通る。
そのため、道路がぐっちゃぐちゃの泥状になってしまう。

こうなってしまうとスリップの危険があり、漕いで走ることは不可能となってしまう。
靴を泥だらけにしながら、自転車を押して歩く我慢の時間帯。
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標高2600メートルまで上った所、いきなり下り坂に転じる。
標高2300メートルまで降りた所、再度上り返しとなるのだが、雲から抜け視界がはっきりし始めた。

お陰様で、前方にこれから上るべき道が遥か先まで伸びていることが見え、少しげんなりする。
結局、Cutervo手前の下り坂を除いて、これが唯一の下り坂だった。
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雲を抜けてからは泥道はなくなったが、砂の質が変わり、パウダー状に柔らかいものとなった。
これはこれでタイヤが砂にとられ、転倒の可能性がある。
上り坂でかつ斜度のきついところがパウダー状の砂があると、自転車を降りて押さざるを得ない。

ちなみにこの道、ペルーの国道3号線というのだから驚きである。
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標高2700メートル程に達した時、尾根走りの様に風景が開けた。
Google Map上では標高3200メートルまで上るはずだったのだが、どうやらここがピークのようだ。
この日の目的地、Cutervoの街が下り坂の先に見える。
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山肌の崖ギリギリの坂道を下っていく。
崖は深く、数10メートルの高さの崖が、ガードレールもなくすぐそばにある。
これ、国道3号線です。

エクアドルの最終盤も道の状況は同じ感じだったけれども、あちらは道路番号3ケタの超ローカル道であり、こちらは一ケタ主要国道ですから。
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下り切った先でCutervoの街に15時45分到着。
小さいながらも人口は多そうで、人で賑わっている。
ホテルに投宿し、翌日のためのパンを購入。

当面の目的地Cajamarcaまであと200キロ程。野宿を入れつつ3日コースだろうか。
Cajamarcaでは温泉に入れるらしく、そこで少し休息を入れる予定。
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(走行ルート:Jaen→Jaen南西75km→Cutervo)

コメント

  1. グリンゴ問題
    私が子供の頃は街中で外国人を見かけることはまだ少なくたまに見かけるととても注目を集め、また現在では差別的な呼称であると言われる「外人・外人さん」などと特にそういった意図・意識を持たずに普通に使われていた事を思い出しました。

  2. ドキドキするわ❗

  3. ということは、やはり区別・差別的な意味合いで使われている言葉ではないということでしょうか。
    山間部に入った最近ではそもそも「グリンゴ」と言われることも少なくなってきたのですが、仮に言われたとしても無邪気に言っている様に見えますので、余り気にはならなくなってきました。
    > グリンゴ問題
    > 私が子供の頃は街中で外国人を見かけることはまだ少なくたまに見かけるととても注目を集め、また現在では差別的な呼称であると言われる「外人・外人さん」などと特にそういった意図・意識を持たずに普通に使われていた事を思い出しました。

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