世界一叫びたい山名・チンボラソ

Ambato~Ambato南西40km
Volcan de Chinborazo(チンボラソ)
8/13 (450days)
・お詫びと訂正
前回、前々回記事において、エクアドル最高峰・チンボラソのことを、私は「チンラソ」だと記述していた。
正しくは「チンラソ」であることを、まず冒頭にて訂正、謝罪させて頂きたい。
(※標高に関しても訂正。Wikipediaと他メディアでは標高に何故か差異があった。当記事では今後、採用メディア数の多かった「6,310メートル」を採用していく。)

この事実を指摘されるまで、「何て大声で読みたくなる山名なんだ、チンラソ!凄いぞ、チンラソ!」なんてことを一人考えてほくそ笑んでいた。
チンボラソ一周について記事を書く際には、当記事のタイトルにもなっている「世界一~」というタイトルで書き上げよう、とまで意気込んでいた。

それが誤りを指摘されたことにより、「世界で一番叫びたい山名・チンラソ」という理想が瓦解してしまった。
できることならば知りたくなかった事実であり、たった一文字違いでここまで愛着というのが薄れるのか、という事に私自身、戸惑いを隠せない。

しかしながら、チンボラソ一周を終え、私が見たチンボラソとその山麓を走る道路の美しさは、この旅行において群を抜く素晴らしさであった。
「旅行中、どの山が一番美しかった?」という問いがあれば、私は即座に「チンボラソ!」と叫ぶだろう。
そういう意味ではタイトルに偽り無し、ということで、当初構想から変更なし。お詫びもなし。

以下、本編。


8/13
2泊して休養を取ったAmbatoのホテルを意気揚々と発とうと玄関を飛び出したのだが、空は生憎の曇り空。
天気予報ではこの3日間は晴れ予報だったはずなのだが・・・。

山間部の天候は非常に変わりやすいため、その内予報通りに天候も回復するだろうという甘い考えの元、まずは中規模都市Ambatoの脱出を図る。

下調べはGoogle Mapで完璧にルートを叩き込んでおり、まずはAmbato郊外にある10キロ弱先のSanta Rosaという町を目指す。
Santa Rosaを最後にまともな町は無くなり、エクアドル最高峰・チンボラソ一周の道が本格的に始まるはずである。

のだが、この傾斜はふざけているとしか思えない。
舗装路であればほとんどの道路は漕ぐことができると自負しているが、この道だけは早々にギブアップして自転車を手で押すことを余儀なくされた。
最大瞬間風速でいえば、この旅行中で最もきつい坂道暫定一位だと思う。
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2泊の休養、朝食を食べてすぐの万全の状態でAmbatoを出発したはずが、上り切った先のSanta Rosaで既にヘロヘロの状態となっていた。

そういうわけで、10時前にも関わらずSanta Rosaで昼ご飯。
これには理由があり、この先紙地図で見る限りはまともな町がなさそうなことと、事前の食料準備においてこの日の昼食は計算に入れていなかったためである。
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実際にはSanta Rosa以降の10キロ区間に一つくらいはレストランがありそうな町があったのだが、そこを抜けると町は一切なくなり、数軒の家が離れて立っているような集落が点在しているのみとなる。
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もはやエクアドルを走る上ではお馴染みの風景となった農耕地のパッチワークなのだが、毎度のことながらどんな地形をも耕してしまうエクアドル人の農耕民族っぷりには驚いてしまう。

更に言えば、このチンボラソ一周ルートにおけるエクアドル人の農耕力は、その中でも相当な数値を誇っているのではなかろうか。
というのも、明らかに農耕地の広さと家の数の比率がおかしい。
この家の数で管理しえる広さではないと思うのだが・・・。末恐ろしい農耕力である。
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もう一つ更に言えば、エクアドル人の農耕地は数多く見てきたが、彼等が農耕用重機を使っているのを私は見たことがない。
次に考えるのは、家畜を使っているのか?ということなのだが、家畜も使っている姿を見たことがない。
ということは、この芸術とも言える農地のパッチワークを、全て人力で農耕しているのだろうか・・・?
全ては謎のままである。
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標高も3700、3800メートルを超えてくるとあれほど広くあった農耕地が姿を消し、徐々に牧草地へとシフトしていく。

この時点では変化を体感できないでいたのだが、標高が上がるにつれて畑で作物を育てるには厳しい環境へと変わってきていたのかもしれない。
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道は緩やかに上りつつカーブを繰り返す、という連続なのだが、ある上りのカーブでふと何気なしに振り返ると、巨大な山がいきなり目の前に飛び込んできた。

この日は朝から曇り空であり、恐らく雲によって隠されていたのだと思うのだが、「こんな巨大な山が何で今まで見えなかったの?」という程の巨大さである。

私自身チンボラソがどんな姿をしているかまでは事前に知らなかったのだが、一目見て「あ、これがエクアドル最高峰・チンボラソだな」と確信できる程の雰囲気を持っている山であった。
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ちょうどそのカーブを曲がり終わった先に広い牧草地があり、車道から死角になるような凹凸があり、必然この日の寝床が決まった。
標高は3850メートル、風はない。
このロケーションでテントを張らない訳にはいかない。
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テントを張った後は、文庫本を読んだりウクレレを弾いたりしながら、チンボラソの頂上が雲から頭を覗かせるのをチラチラ見て待っていた。
部分的に雲が晴れることはあったのだが、遂にこの日は完璧な全貌を見せることはなく夜の帳が降りてしまった。
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夕食を食べ終え、テントの中もすっかり暗闇になった頃、ふとテントの外に顔を出すと今まで見たことがない量の星空が広がっていた。
(※星空の撮り方が分からず微妙ですが、本当に綺麗でした。)

翌朝、この星空と同様に晴れた青空を願いつつ、久しぶりにテントの中で寝袋にすっぽり身を包んで眠りに就いた。
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(Ambato→Ambato南西40キロ)

コメント

  1. 高校生の頃、寝屋川駅前にジャンボパチンコという店があり、ネオンライトのパがいつも切れていた。そんな事思い出しました。45年前の事です。
    今日はお誕生日おめでとう🎉✨😆✨🎊
    午後の2時頃に産まれました。
    昼御飯にエビカツサンドイッチど鰻ご飯を食べていたら、急にお腹が痛くなって、でも、完食してから看護婦さんを呼びました。
    時間が掛からず、安産で産まれてきました。
    たくましい息子に成長して、感慨深いです✨体に気を付けて、旅を続けてくださいね。応援しています。

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