インディヘナの人々の土地~キロトアまで

Sigchos~Quilotoa
8/9 (446days)

8/9
前日は終日曇りであったため、良い道ではあったが少し残念な気持ちはあった。
この日はやや雲はあるものの晴天。やはり自転車で走る天気はこうでなくてはならない。
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この日目指す村・Quilotoaは標高3800メートル付近であり、必然朝から上るものだと思っていたが、アップダウンの連続でなかなか標高は上がってこない。
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写真真ん中にうっすらと筋が見えるがこれが道路であり、この山肌に沿って走っていく。
それにしても、どこでも開墾してしまうエクアドル人のバイタリティーには驚くばかり。
平地がほとんどない国だけに仕方がないのかもしれないが、これこそ自然との共存を真に体現している。
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標高が上がらないまま、Sigchosから24キロ進んだ村、Chucchilanに到着。
村の入り口手前にレストランが一軒あったが、村の中には一切ない。
戻るのも億劫だし商店があったため、パンを6個買い少し早めの昼食。
村の住民は全員インディヘナであり、女性であればポンチョを羽織り、男女ともに可愛らしい帽子を被った画一的な服装をしている。
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Chucchilanを過ぎた後も中々標高が上がらないまま進んで行く。
道路には頻繁に自転車マークがある。
こんな山間部で集落間を自転車で移動する人など日本の常識で考えればいないのだが、彼等にしてみれば普通の事なのだろうか?

そういえば、中米では人を乗せた馬を頻繁に見たが、ここエクアドルではほとんど見ない。
高地の環境が馬には厳しいのか、それとも馬は彼等が飼うには高価なのか・・・。
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馬の代わりに出てきた家畜がいる。リャマだ。
このリャマもメインのハイウェイ沿いでは一切見なかったが、キロトアループに入ってからはよく見かける様になった。

リャマに乗っている人は今に至るまで見ていないため、乗用の家畜ではなさそうだ。
羊の様に全身が毛で覆われているため、アンデスの厳しい寒さを乗り切る防寒着を作るために飼育されているのだろうか。
ちなみに羊もかなりの数を見かける。
家畜の種類・数としては、羊>牛≧リャマ>豚のイメージがある。
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Quilotoa手前10キロになり、上り坂の斜度が明らかにきつくなった。
この時標高2800メートル。
事前に調べたGoogle Mapの標高情報が正しければ、ここから1000メートルも上らなければならない。
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長く角度のある上り坂と格闘しつつ上っていると、インディヘナの親子が「Hola!(オラ・こんにちは)」と声を掛けてきた。
座り込んで何か作業をしている様で、「何をしているの?」と尋ねると、招き入れてくれ作業を見せてくれた。
どうやらお米の籾取りをしているようだ。

「売りに出すためのお米なの?」と、私。
「ここは寒くて、とてもそんな量は作れないわ。家族で食べるための物よ」
「水の量も少ないから、お米はとてもパサパサなの」

アンデス山脈と共に生きるインディヘナの人々の暮らしは、私が想像するよりももっと質素で厳しいもののようだ。
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インディヘナの親子と別れた後も、ぐんぐんと標高を上げていく。
対岸に自分が上ってきた道が、山肌に一本の筋として見える。
右端から上り坂の傾斜がきつくなり、左端辺りでインディヘナの親子と会ったのだが、こうして見ると結構な傾斜を上らされてきたことが分かる。
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上り坂は長く続くものの、舗装路である限り漕げないことはない。
ゆっくりゆっくりとではあるが、順調にQuilotoaまでの距離を縮めていく。
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道の脇にはキロ表記の看板が1キロ置きに立っており、Quilotoaまでの距離が見て取れるのだが、残り2キロの表記になってからがきつかった。
写真では斜度のきつさというのは分からないと思うのだが、立ち漕ぎで体を振りながら上り、数10メートル進んでは止まって休憩しを繰り返した。
舗装路でここまできつかったのは、グアテマラのAntiguaを抜ける時の道以来かもしれない。
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残り距離が分かっているだけに、「この2キロがいつ終わるんや」と、永遠に続くんじゃないかと思える程に長く感じた。
この2キロに何分掛けただろうか、上り切った所で山が開け、眼下の平原の上に小さな集落がある。
Quilotoaだ。

町に入ってみるとより一層この集落の小ささが分かる。
Laguna de Quilotoa(キロトア湖)という観光資源があり、ホテルも数軒あるものの、観光地臭さがほとんどない。
インディヘナのごく普通の集落の一つ、という印象だ。

数ある中で安そうなホテルを選び、夕食・朝食付き15ドルの所を12ドルに負けてもらい、投宿。
早速キロトア湖へと向かった・・・というところは、次回の記事にて紹介とさせて頂きます。
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(走行ルート:Sigchos~Quilotoa)

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