出発前のトレーニングについて
(※この記事は飽くまでも素人の戯言です。トレーニングの正しい方法とかではありませんので、肩の力を抜いて温かく見て下されば幸いです。)
海外を走るサイクリストのほとんどが、出発の数年前から計画を立てているはずであり、衝動的にいきなり日本を飛び出す様な人物はいないと思われる。(※多分)
では出発の前の数年間の間に何をしているかと言うと、①旅行資金の捻出・貯金②自転車他装備品の調達③予防接種④税金関係に始まる各種役所手続き などが挙げられる。
しかし、出発前のトレーニングに関してはほぼ全く語られていない気がする。
というか、やっていない人がほとんどなのではないか。
事実、私が出会ったサイクリストで事前にトレーニングを積んでいたという人はいなかった。
(※前職消防署員だったというフィジカルエリートのケースはあったが)
7年かけて自転車世界一周を成し遂げた石田ゆうすけ氏は、著書の中で「事前にトレーニングを積む必要はない。体力は旅行中に付く。」と述べており、私が参加したトークショーの中でもやはり同じことを仰っていた。
確かに、持久力という点では旅行中に1日100キロとかの距離を走っていれば付くのは間違いない。
しかし、ヒルクライム(上り坂)の際の踏み込みの爆発力などは、有酸素運動のサイクリングでは中々付かないのではないか。
また、荷物を入れて50キロ超にもなる自転車を安定させつつハンドル操作するのには、やはり上半身の筋力が必要不可欠ではないか。
傾斜のきつい坂道や深い砂地など、自転車を漕ぐことができない場所では自転車を押さなければならないだろう。そうした時はやはり筋力が物を言うのではないか。
以上のことを素人なりに仮説を立て、出発の1年半前から、上半身をメインとした筋力トレーニングに取り組んだ。
①背中・胸
②肩・腕
③足
④休息日
と日別でローテーションを組み、仕事終わりで夕食後の22時頃から自宅でトレーニングをした。
懸垂器具と重量変更可能な30キロダンベル×2個を購入し、足以外のメニューは自宅で取り組んだ。
足に関しては自宅でのトレーニングは難しいと判断し、市営のトレーニングセンターにて1日使用料200円を払い、マシンを使ってトレーニングをした。
各部位につき3種目ずつ、1種目につき10回×3セットとした。
食事に関しては、一日のたんぱく質摂取量が体重【 】kg×1.5~2倍=【 】gの目安になるという説を参考に、一日3食、2間食(間食はウィダー・プロテインバー)を摂るようにしていた。
時間帯は7時・10時(間食)・13時・16時(間食)・21時頃に摂るようにし、空腹状態を極力招かないようにしていた。
プロテインはホエイプロテインを1日2回、朝食時とトレーニング後に飲むようにしていた。
(※退職後、出発前5か月前はトレーニング後・就寝前に変更)
以上を1年半続けた結果、171cm・55㎏→171cm・67㎏という結果になった。
(※旅行開始1年経った現在は171cm・63㎏)
肝心のパフォーマンスへの影響だが、効果はあった・・・と思っている。
背筋と上腕二頭筋のトレーニング効果は分かりやすく、ヒルクライム時のハンドルの引き上げ力が強まったことで、よっぽどの傾斜でなければ上り坂は苦にならなくなった。
またグアテマラのLanquin周辺の走行不能の悪路では、上半身をフルに使って半ば自転車を持ち上げるようにして突破した。
この時は「多少なりともトレーニングしていてよかった」と本当に思った。
結論から言うと、必要ではないけれども助けられることはあるんじゃないか、と。
多少はパフォーマンス向上することは間違いないと思うので、私の様にヒョロガリ体型の人には、事前トレーニングはやっていて損はないんじゃないでしょうか、というのが出発後1年経っての私見でした。