グランドキャニオンでトレッキング&サイクリング

Antelope Canyon~Grand Canyon National Park
Grand Canyon National Park(グランドキャニオン国立公園)
10/10~10/14 (143~147days)

10/10
前日利用したAntelope Canyonへのツアー会社オフィス横にテントを張らせてもらい一泊したが、夜中に個人で強行突入しようとする車に数台出くわすという夜が明けた。

午前中にPageにて食料を買い足し、ハイウェイ20号線を通り南下する。
標高はPageの1300メートルから1800メートルまで上がり、風景は全く何も存在しない平原がずっと続く。
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20号線で見た集落で一番大きかったのがここだろうか。
これでもスクールバスが通っていて学校があるのにはびっくりした。
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この日はThe Gapという集落にあるガソリンスタンドに頼み、建物の裏手にテントを張らせてもらった。


10/11
The Gap以降、道は平坦か下り坂が続くのだが、時折路肩はなくなり、そのくせ車通りが非常に多い。
グランドキャニオン国立公園に通じる道なので仕方ないのだろうが・・・

グランドキャニオンの手前の町、Cameronには11時到着。
この町にジャンクションがあり、グランドキャニオン国立公園へと通じる64号線を走ることになる。
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道中、Little Colorad River Gorgeという展望スポットがあり、キャニオンを見ることができる。
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まだ公園自体には入っていないが、それでも180度大峡谷のパノラマが目の前に広がる。

展望台を離れた後、すぐに後輪がパンク。
見てみると巨大なネジが突き刺さっていた。
「やれやれ・・・またか」と思いつつ後輪を外すと、スポーク(車輪を組んでいる金属の細い棒)が一本ぽっきりと折れていた。
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スポーク折れは初めての経験だ。
3日程前にモニュメントバレー付近でリアディレイラーがスポークに巻き込まれたから、その時に既に破損していたのだろう。
自転車屋があるような町はこの先100キロ以上離れたFlagstaffまで皆無。
スポークの予備は持っておらず、隣のスポークに巻き付けることで何とか耐え忍ぶしかない。

パンク修理にも手間取り、この日は結局閉店したインディアンの宝石露店の陰で野宿をする破目に。

10/12
宝石露店から22キロ走った先、Grand Canyon National Parkに到着。
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入り口のモニュメントからすぐ近く、第一の展望スポットであるView Desertを訪れる。
Watch Towerという展望台があり、内部は螺旋階段になっており、この塔の頂上からグランドキャニオンを眺めることができる。
(※1932年、建築家Mary Elizabeth Jane Colter作)
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正直なところ、グランドキャニオンには余り期待は持ちすぎないようにしていた。
というのも、Canyonlands National Parkで既に巨大峡谷をメインとした公園を訪れており、同じような風景だろうな、と予想していた。
更にキャニオンランズ国立公園が個人的には感動する程に素晴らしかった。
やはり予想通り巨大ではあるが、この風景を見てもめちゃくちゃに感動することはなく、単純に「確かにでかいよなぁ」という感想だった。

このView Desertから公園の中心部にある町、Grand Canyon Villegeまでのおよそ30キロの間にも、展望スポットが点在しており、巨大な峡谷を見ることができる。
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Grand Canyon Villegeには14時頃到着。
恐らくキャンプ場は満席だろうな、と大きな期待をせずにMather Campgroundへ向かう。
(※ちなみに「マザー」ではなく、「メイサー」らしい。)

しかし、さすがアメリカ国立公園の中でも人気1番のグランドキャニオン、自転車とハイキング旅行者向けのテントサイトを用意しており、さらに6ドルと安価。
1泊で申し込み、テントサイトに向かうと5、6組程の自転車、ハイキング旅行者が既にテントを張っていた。
僕もテントを張り、荷物を残し、公園内をサイクリングすることにした。

公園内は自転車道が整備され、レンタルの自転車貸出サービスもあって、自転車旅行者にとっては非常に快適な環境。

グランドキャニオンは横長の公園で、僕は東側から入ったため、西側の終着点まで通じるHermit Roadというところをサイクリングしてみることにした。
Hermit Roadは3月1日から11月30日まで自家用車は通行禁止、シャトルバスのみ通行可能なので、ストレスなくサイクリングをすることができる。

走り始めてすぐにTrail View Overlookという展望スポットがあり、Bright Angel Trailというハイキングコースをいることができる。
前述したようにグランドキャニオンを舐めていた僕だが、ここでは度肝を抜かれた。
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崖の際にGrand Canyon Villegeが存在することが見て取れ、さらにそのVillegeからキャニオンのずっと下まで続く道が通っており、人が何人も歩いているのが見える。

このTrail View Overlookを見て心境に変化があったのか分からないが、見る峡谷が全てよく見えてきたから不思議だ。(※都合の良い性格をしているとも置き換えられる。)
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結局Hermit Roadの終着点、Pima Pointに到着した時には、「もう一泊したいなぁ」というくらいにグランドキャニオンに魅了されてしまっていた。

10/13
この日は自転車もキャンプ場に残し、バックパックを背負って7時にシャトルバスに乗ってBright Angel Trailへと向かう。
「前日に見たあのハイキングコースを是非とも歩かねば」、と朝も早くに出発した。

7時半頃にトレイルの入り口に到着。
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入り口から一番谷底のインディアンクリークまで、標高差は1000メートル近くある。
距離にして9マイル、往復で7~9時間が目安。
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グランドキャニオンでは毎年2、3人が転落死し、その他にもハイキング中の熱中症での死亡事故が数件発生するらしい。
体力には自信がある方だが、過信してはいけないと自制し、途中の3Mile Restroomまでとすることにした。
(※ちなみにインディアンクリーク周辺にはキャンプ場あり。更に谷底まで降りた15キロ先には宿泊可能なレストランがあるそうです。)

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3Mile Restroomには1時間半程、9時前に到着。
トイレと避難用の岩小屋が一軒あるのみだが、水を確保できるため、ここで間食休憩を取る。
僕にとってはここがゴールだが、更に道は谷底へ向かって通じている。
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このトレッキングコースでは、自然を感じるというよりも、過去にタイムスリップした気分にさせられる。
道は舗装されていない悪路、一歩踏み間違えれば死の危険。
遥か彼方まで通じる道を見て、過去の人間は何を求めてこの道を作り、歩いたのか・・・?水?鉱石?それとも新天地?
今は捻れば水が出てくる蛇口があるが、当時は絶対にない。馬や牛に水と食料を大量に持たせて下ったに違いない、と自然と過去に思いを馳せてしまうのだ。

休憩後、そんなことを考えながら来た道を今度は登っていると、上からツアーのラバが下りてきた。
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本当にこんな感じで、もっと言えば更に荷物満載で谷底を目指したのだろう。

上りはやはり相当にしんどく、2時間を費やし11時前にトレイル入り口に戻ってきた。
往復で3時間半のハイキングを終えた頃にはふくらはぎが非常に痛かった。
キャンプ場に戻り昼食を取った後は、近くの図書館で夕方まで休憩し、一日を終えた。

10/14
前日、展望スポットで日の出を見ようと試みたのだが寝坊して断念。
この日は5時半に起床し、満を持して公園東側にあるYaki Pointへ向かった。
Yaki Pointは自家用車の通行が通年禁止、シャトルバスのみ通行可能なので、人が少ないだろうと判断したのだ。
しかし、単純な道を何故か迷い、6時半の陽が昇る瞬間には間に合わなかった・・・

それでも、日光がまるでカーテンの様に、柔らかい日差しとなってキャニオンを照らす様は美しかった。
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日の出を見届けた後、荷物をまとめてグランドキャニオン国立公園を後にした。
このグランドキャニオンでグランドサークル巡りは終了。ここからは遂にメキシコ入国が目と鼻の先となる・・・

コメント

  1. 面白い旅日記、冒険旅行記のようになってきたね。こっちはまだまだ暑いです。

  2. 自転車、大丈夫ですか?(-“”-;)
    グランドキャニオンはやはり凄いんですね。実際に見て歩いてみないと分からない事だらけですね。
    あんな感じになってるとは。ただ峡谷ってしか知識ないから。
    勉強になりますよ!行った気分になりますねd(⌒ー⌒)!
    体力かなりついたみたいですね…(^^;

  3. アメリカで人気の公園を巡ってるだけやから、決して冒険ではないけどね。
    移動手段が車か自転車の違いだけ。
    こっちは乾燥してるからか、過ごしやすいです。

  4. 自転車は現在は修理完了済みです!
    正直グランドキャニオンは飛ばそうか迷いました。年取ってからもアメリカ旅行行く?ってなったら真っ先に上がるであろう選択肢&簡単に行けそうだったので・・・
    それでもやはりいってよかったです、非常に雄大でした。
    ただ、見れる場所がほんの一部なんですよ。グランドキャニオン自体はもっと巨大なのですが、道が通っているのは東側の氷山の一角一・・・いかに巨大か・・・
    体力と根性は昔から自信ありますから!

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