ナバホ族の聖地・モニュメントバレー

Moab~Monument Valley
Monument Valley(モニュメントバレー)
10/4~10/7 (137~140days)

10/4
アーチズ国立公園後に滞在したMoabを離れ、次の目的地、モニュメントバレーを目指す。
Moabからの191号線は緩やかな坂道がずっと続く。
標高1300メートルのMoabから1800メートル台まで登る。
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風景は基本的には平原が続くが、時折印象的な山やアーチが姿を現す。


Moabから60キロ地点、以前訪れたCanyonlands National ParkのNeedles Areaへのジャンクションが現れる。
このジャンクションからCanyonlands National Park方面へ向かい、約20キロ程進んだところにNewspaper Rockというモニュメントがあるのを僕は事前に調べて知っていた。
是非とも行きたいと思っていたため、モニュメントバレーへは多少遠回りになるが向かうことにした。

この日はジャンクションに到着時点で日も暮れていたため、道中の茂みの中で野宿をした。

10/5
道は昨日よりも更に高度を上げ、1900メートル台に突入する。
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Newspaper Rockには10時頃到着。
およそ1000年前にインディアンによって岩に描き込まれた一枚岩である。
(※余談だが、紙は105年、中国で作られたと言われている。日本には610年、ヨーロッパには12世紀に伝えられたという。)
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人々が鹿か馬に跨り、狩猟をしていたことは分かるが、他の理解し難い絵は一体何を表しているのだろう・・・
特に2本の角を持った二足歩行の動物などは、人間以外の知的生物がいたのかと想像を駆り立てられる。
アメリカは1607年からイギリスの植民地として歴史がスタートし、ヨーロッパ文化が流入した。
恐らく紙も同時期に流入したと思われるが、それまではインディアンの文化に紙など無かったはずである。
そう考えるとまだまだ未発見のNewspaper Rockのような岩があちこちにあるのではないだろうか。

来た道をジャンクションまでは戻らずに、National Forestを通るルートを通って南下することにした。
車通りは全くなく、標高はどんどんと上がっていく。
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道中では道路上を闊歩するタランチュラを目撃。
野生のタランチュラなど初めて見たが、やはり気味悪い。もし夜中テントの中に入ってきたら・・・
ピークは2600メートルまで上がり、そこからMontipelloまで一気にダウンヒル。
ビジターセンターで水を確保し、更に先を進む。
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18時頃、綺麗な湖を発見し、ちょうど脇道があったためこの日はここでキャンプ。
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この日はBlanding、Bluffと町を通過し、Bluffでお昼休憩を取った。
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ビジターセンターではそこで収穫されたピーマンをもらい、「モニュメントバレーに行く途中、Goosenecks State Parkがあるからそこは是非行ってみてね。」と勧められる。
以前にもこのグースネックス州立公園は勧められたことがある。、地元の人も言うなら間違いないだろうと、この日も回り道をして州立公園を目指すことにした。
風景は平原から再び赤土の大地に。
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Bluffから60キロ程でグースネックス州立公園に到着。
10ドルで入場とキャンプが可能。
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キャンプ場がそのまま展望台になっており、自転車を置いてすぐに展望台に向かう。
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キャニオンがS字状に入り組んでおり、その間を河が流れている。
昔にテレビ番組の空撮かなんかで見たような景色が、目の前に広がる。
(※余りにも巨大なので、無理やりパノラマにしてみました。)
他の人から頂いたビールを飲みながら、この景色を日が暮れるまで眺めていた。
10/7
グースネックス州立公園以降は町はMexican Hat以外なく、そのMexican Hatも砂漠の中にぽつんとあるのみ。
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存在するのは砂漠と、ビュートと、インディアン・ナバホ族の宝石露店が時々現れるのみ。
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ビュートも大きさを増しはっきりとしてくるため、モニュメントバレーに近づいていることを、地図を見ずとも実感する。
Monument Valley Tribal Navajo Parkに14時到着。
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Left Mitten、Right Mitten(左手と右手の手袋)、Merric Butteと呼ばれる巨石が砂漠の中に聳え立っている。
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すぐにキャンプ場へ行き、一番眺めの良い場所を確保する。
この3つの巨石は何故だか分からないが、見ていて全く飽きない不思議な魅力がある。
しばらくキャンプ場から動かずにずっと眺めていた。
1時間程眺めた後、Monument Valley Loop Driveという、公園内を通る道路を走ってみた。
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道はダートで、自転車は僕だけ。ツアーのトラックや乗用車が時折手を振ってくれる。
Loop Driveからは、他のビュートを見ることができ、それぞれ名前が付けられているのだが、確かにその名前の通りに見える。
Elephant Butte(象)
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Three Sisters(三姉妹)
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Camale Butte(ラクダ)
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John Ford’s Point
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更に奥まで道路は続いているのだが、これ以上奥に行くと日没に間に合わなくなりそうなので泣く泣く引き返した。
キャンプ場に帰り、またビュートを眺めながらご飯を作り、ご飯を食べ、ビールを飲む。
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日が沈んでも暗闇の中でビュートがぼんやりと浮かんでいる。不思議と穏やかな気分にさせられる。
ナバホの人が大昔からこの地を大切にしているのが、何となく分かる気がする。

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夜明け前にご飯を食べ、日の出に照らされるビュートを眺め、またしばらくぼーっとする。
許されるなら、いつまでも眺めていたい。
不思議な魅力を持つ場所だった。
まるでビュートに「行くな!」と掴まれたように重くなった自転車を跨ぎ、公園を後にする。
どこが寝床になるか分からない道を、今日も進む。

コメント

  1. かなり引き込まれてしまった風景だったんですね。何故なんですかね?…(._.)
    写真で見ても綺麗ですけど、実物をみたら何か感じるんですかね?
    旅してまた1つ宝増えましたね(^-^)

  2. モニュメントバレーは僕の愛読していた自転車旅行記に紹介されていて、個人的に思い入れが強かったのもあると思います。
    が、それを差し引いても非常に素晴らしかったです。この3つの岩以外、砂漠しかないのを想像してもらえればいかに存在感があるか・・・

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