無名の名所・カルフクリークとハイウェイ12号線

Bryce Canyon National Park~Torrey
Calf Creek Recreation Area(カルフクリーク・レクリエーションエリア)
Highway 12(ハイウェイ12号線)
9/23~9/25 (126~128days)

9月23日。
ゆっくりと出発の準備をし、TropicのRV Parkを9時半頃出発。
道はアップダウンの繰り返しで風景は岩山だらけだが、岩山は形がそれぞれ違っているため見ていて飽きない。
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また、岩山のみならず、赤いキャニオンや泥でできた灰色の山、平原と、ハイウェイ12号線は非常に風景のバリエーションが豊かだ。

12時前頃、この日一番きつい上り坂を迎える。
角度がきつく、自転車を降りて手で押しながら進む。
登り切った先は開けた、見晴らしの良い展望台になってる。

山の上に、更に赤土の丘がちょこんと乗っかっている。
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この辺りの土地は1871年にユタ州の地図が完成するまで、ずっと空白になっていた最後の未発見の土地だったとのこと。
※ちなみに1871年といえば、日本では廃藩置県が実施された年。地図云々も含めて起こっている事柄だけを見ると非常に昔の様に感じるが、わずか150年弱前の出来事と考えると不思議な気分にさせられます。

ここで昼食を取り、12時50分頃再出発。

ここからはずっと下り坂で、風が心地よい。
Escalanteという集落に14時過ぎ到着。
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ビジターセンターにて情報収集と水の確保、小休止。

休憩後、また平原の中自転車を進めていくと、前方から黒い物体がゆっくりと進んでくる。
「あ、自転車旅行者だな」とは思っていたが、姿がはっきりと見える様になって「あっ!」と驚く。
「アリス!」
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YellowstoneとGrand Titonで出会った、カナダ人女性のチャリダー、アリスではないか。
まさかまた再会できるとは思っていなかった。彼女は逆回りでグランドサークルを回っているようだ。
再会を喜び合い、情報交換をして別れる。
わずか15分程だったが、こうしてまた自転車旅行者と再会することは嬉しく思う。
そしてやはり、しつこいようだがカナダ人が僕は好きだ。
彼女と別れた後もウィリアムという自転車旅行者と出会う。
このルートはやはり自転車旅行者にはベタなルートのようだ。IMGP3348
そして彼と別れた後の風景が、非常に素晴らしかった。
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赤や白の斑模様の下り坂を進んで行く。
坂道を下り切った先は、白色はなくなり、赤一色の風景へと変わる。
そしてCalf Creek Recreation Areaには17時頃到着。
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このCalf Creekはガイドブックを見て、是非とも行きたいと思っていた場所だ。
往復6マイル(約9キロ)のハイキングコースがあり、そこを歩きたいために立ち寄ったのだ。
キャンプ場が併設されているため行ってみると、「Campground Full」の文字が。
マイナーな場所だと思っていたためキャンプ場が満席になっているとは予想外。

一応キャンプ場を回ってみると、1つだけ空席になっているテントサイトがある。
キャンプホストに一応確認してみると、「うーん・・・誰か確かにお金は払ってるんだけど、誰もいないなら泊まっていいよ。もし誰か戻ってきても、特別にピクニックエリアに移動して泊まっていいから。」
と、温情采配を振るってもらった。

9月24日。
夜明け前の真っ暗な中、朝食を食べてハイキングの準備をする。
荷物はキャンプ場に残し、7時にトレイルの入り口に立ち、ハイキング開始。

まだ太陽の昇っていない中、赤い岩のガレ場を歩く。
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大きな岩がドーンとあったりして、「昔にはこれが信仰の対象になっていたりしたのだろうか」などと考えたりする。
奥へ進むと、まるでバターナイフでスッと切ったかのように滑らかな岩盤が現れる。
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ハイキングコースの側には巨大な落石が時折あり、やはり断面は滑らかになっている。
実際触ってみると、もちろんざらっとしているものの切り口は見事に真っ平だ。
さらに進むと、小川が現れ、ザザザザっと遠いながらも激しい音が聞こえ始める。
歩を進めると、今まで存在していた林がサッと開け、高さ7メートル程の滝が現れる。
Lower Fallだ。
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勢い良く水が流れ落ち、滝との距離が近いためその飛沫を心地よい冷気として体全体に浴びる。
朝も早いため周りに誰もいないことも相まって、非常に心地よい。
滝から出る冷気を存分に味わった後、来た道を戻る事には太陽は既に高く昇っていた。
太陽に照らされることで、来た時よりも岩山が立体的に浮かび上がって見え、大きく感じる。
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普段の観光ならばスルーされがちなマイナーな場所だろうが、気持ちいいハイキングを楽しむことができた。
キャンプ場に戻ってきた時には10時頃。
撤収準備をし、10時40分頃出発。
上り坂がずーっと続く。

10キロ程登った時には、先ほどまでいたCalf Creekを遥か下に見下ろす程まで標高は上がっている。
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まるで稜線沿いを走っているかのように細くハイウェイが通っており、両側が崖のようになっている。

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12時40分頃、Boulderという集落に到着。
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Museumで昼食を取りつつ、Wifiで情報収集。
13時40分頃に出発。
ここからも上り坂がずーっと続く。
角度はそこまできつくないのだが、足が回らない。
恐らく朝に歩いた疲れが出ているのだろう。
途中、脇道があり入ってみると空地になっており、キャンプファイヤーの跡が残っている。
時間は14時半、30キロ程しか走っていないが、この日はここで野宿をすることにした。
寝袋やテントを乾かし、昼寝をしたりしてのんびりと過ごした。

9月25日。
この日も朝から上り坂。
4キロも走らないうちに「Chriss Lake Trail Head(トレッキングコースこの先)」の看板が。

昨日ハイキングをして疲労が走行距離に影響しているのに、この日もフラーっと入ってしまう。
僕は生粋の自転車旅行者というより、トレッキング好きが移動に自転車を使っている、という方が正しいのかもしれない。

看板には熊出没注意の喚起。
イエローストーン国立公園以降は出ないと聞いていたが、走っていて脇に見えていたのは、確かに出てもおかしくない森の深さだった。

自転車を残し、ベアスプレーを持ってトレッキングへと向かう。

実際歩いてみると思った以上に深い、広葉樹で構成された森林。
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人は全くおらず、途中鹿の群れと何度か遭遇。冬支度をしているのだろう、木の実や葉を食べている。
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結局3マイル(5キロ弱)程歩いて10時頃、自転車走行を再開。
そしてここからはUp、Up、Up・・・
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途中、またしてもチェーンが切れた。
コネクトピンを使い繋げるが、もう限界なのだろう。
しかしチェーンの予備は持っていないため、騙しだまし走るしかない。
サミットは9600フィート。(約2900メートル)
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ここからは当然ずーっと下り。
これがあるから自転車旅行は止められない。

途中、締まっているキャンプ場で昼食休憩。
坂の下の集落、Groverまで降りると標高は2000メートルまで下り、風景は赤い大地へと戻る。

Torreyの手前、ジャンクション沿いにあるビジターセンターでCapitol Reef National Parkの情報を聞き、目の前にあるRV Parkに投宿。
さすがに疲労が溜まっていることもあり、Capitol Reef National Parkに備え、早めに眠りに就いた。

コメント

  1. カナダ人好きなんですね(笑)でも、また会えるなんて!運命信じても良さそうな…(⌒‐⌒)
    店長がハイキング、トレッキング好きとは知りませんでしたね!そんな1人で行動するの好きそうだった感じはしてましたが…。
    湖の風景写真良いですねぇ(^o^)秋ですねぇ!て、そっちは秋なんですか?(^^;
    あれ、鹿ですか?結構近くだったのかな。
    熊、油断しないようにしてくださいね(^^;

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