世界で一番大きいトラック・THE TITAN 33-19

Chain Lake~Cranbrook
8/14~8/17 (86~89days)

8月17日は僕の28歳の誕生日でした。
思い返せば20歳の頃に東京~北海道の自転車旅行を経験し、その時にこの世界一周実行を決意して8年。
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月日が経つのは非常に早いと感じます。
この旅行が今後の人生にどう左右するのかは分かりませんが、今は出発してよかったと思える程、楽しんでおります。

以下本編。

 

6時起床。
日帰りエリアの公園に野宿しているため、早々にテントを撤収し8時出発。
Chain Lake以降はハイウェイ22号線(Cowboy Trail)を走行し、南下する。
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交通量はそこそこあるが、路肩は広く、風景もまるでゴルフ場のような穏やかな景色が続く。
個人的にはおすすめの自転車走行コース。
13時頃、Lundbreckという小さな集落に到着。
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家の数から判断するに恐らく50~100人規模。昼食休憩をコンビニエンスストアで取る。
この日は日差しが強く、気温も恐らく30℃を越えていたため、アイスクリームをこの旅行で初めて購入してみた。
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カナディアンメープルなんちゃらをオーダー。サイズがやはり海外サイズでかなり大きい。味も濃くて美味しい。
料理や茶菓子といった物は日本の方が好きだけれども、こういうスイーツに関しては本場である欧米に軍配が上がる、と感じた。
休憩中に雨が降ってきたため、少し長めの休憩となった。
雨が弱まった14時半頃、再出発。
Lundbreck以降、道はハイウェイ3号線となり、西へ向かう進路を取る。
このハイウェイはここから北東にあるBanffに通じており、かつこの日が日曜日だからか逆方向からの車の交通量がかなり多い。
もちろん僕の背後から来る車の量もそこそこに多い。
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昨日まで牧草地の彼方にぼやけて見えていた山が、今でははっきりと見える。
16時頃、Bellevueに到着。
走行中、ハイウェイ沿いにキャンプサイトが見えたため、道を横に入る。
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ここはビジターセンターも兼ねているようだ。窓口で値段を聞いてみると、
「自転車旅行者からはお金は取らないよ、好きなところにテントを張っていいよ」
とのことで、お言葉に甘えてテントを張らせてもらった。
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どこからか分からないがWifiも飛んでおり、無料とはいえ快適に過ごすことができた。

 

8月15日。
6時半起床。
朝食を取り、テントを撤収。
ムカデの様な虫(おしりにハサミを持っている虫)が大量にいて、テントのポールの中やレインカバーにびっしりと巣くっていた。
そんなに衛生状況は良くないテント場で、やはり無料とは虫が良すぎる話だったと、文章にまで虫が湧いてくる始末。
※後日、この虫がヘルメットに潜んでいたようで、走行中に突然眼鏡の上に現れ、眼鏡を投げ捨て、レンズが欠けるという事件が発生しました。
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足元は気分がよろしくないが、少し顔を上げれば地滑りを起こした山が朝焼けに照らされていて、非常に美しい。
8時頃出発し、20km程、9時半頃にBlaimoreという町に到着。
スーパーマーケットがあったので、食料を購入。
少し高めの値段設定であったので、パン、クッキー、チーズ、チョコミルクのみを買う。
それでも30ドルもしたので、相当高い。
Blaimoreから走ること10km、Alberta州とBritish Columbia州の境界付近にあるビジターセンターに到着。
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景色もよく、Wifiが使えたので小休止。

11時半頃出発し、12時頃にBritish Columbiaに突入。
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ここまで州を行ったり来たり、ウロウロしている自転車旅行者も珍しいのではないだろうか。
脇にレストエリアがあったため、昼食休憩を取る。

午前中に購入したチョコミルクをシリアル(コーンフレークみたいな物)に掛けてみるとかなり美味しい。
自転車旅行者は持ち運べる荷物の量に限りがあるため、料理のメニューは限定される。そのため、メニューが増えることは非常に嬉しいことだ。
チーズも普段購入しているモッツアレラから、チェダーに実験的に変えてみた。こちらもイケる。

満腹になり満足したところで、13時頃出発。
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昼過ぎになると交通量は更に増えてきた。
道自体は美しくほとんど下り坂で快適だが、ここまで交通量が多いとなかなか止まりづらい。
14時頃、Sparwoodという町に到着。
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ここでは世界一大きいトラック、THE TITAN 33-19がビジターセンター横に展示されている。
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1968年に製造開始し、6年後の1974年に完成。
高さは象を5頭か、グリズリーを6匹積み重ねたものと同じらしい。
350トンの荷物を運ぶことができ、完成後はカリフォルニア州の南部でEagle Mountainの鉱山で活躍。
その後1978年にSparwoodに移動してきたそうだ。
ビジターセンターで小休止した後再出発、17時半頃にFernieという町に到着。
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この町はスキーの名所だそうで、観光客が多いためか町も非常に美しく整備されている。
雰囲気はBanffやCanmoreに似ているが、今の時期は混雑はしておらず過ごしやすそうだ。
この日はWarmshowerでコンタクトを取っていたGailとGarryの家に泊めて頂いた。
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まるでホテルの様なベッドルームに案内され、晩ご飯にはトラウトのBBQ、食後に黄色のスイカを頂いた。
カナダにはスイカに塩を掛ける文化はないらしく、日本の習慣だと言って教えてあげた。
二人とも気に入ってくれたようで、喜んでくれた。
食後はアメリカのおススメスポットを教えてもらい、一緒にオリンピックの男子バレー、ブラジル対フランスを観戦。
観戦後、心地よい眠りへと就いた。

 

8月16日。
7時半起床。朝食にトースト、スクランブルエッグ、コーヒーにみかんを頂く。
「この付近に熊は出る?」と聞いてみたところ、熊は出ないがクーガー(ヒョウ・黒豹)が出るとのこと。
犬や猫、果ては人間の子どもも時々襲われるとのことで、飼い犬の中にはGPSを首輪に付けられているものも珍しくないらしい。
9時頃、Gailに見送られながらFernieを出発。
朝の時間帯は道路は混雑しておらず、快適。
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上り坂もほとんどないにも関わらず、山脈を見ながら走行できる欲張りコース。
途中、この旅行で初めてトンネルを通過。
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ここまで山の多い国で、そういえばトンネルは一切見なかった。
道路を車で走ること自体が観光の一つだからだろうか。
12時頃、Jaffrayという町で昼食休憩。
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この日も暑く、アイスをオーダー。シナモンなんちゃら。ここのアイスもやはりビッグサイズ。
12時45分頃再出発。
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Jaffrayから西へ10キロ程、分岐点がある。
大きな街、Cranbrookへ向かうハイウェイ3号線と、小さな町、Fortsteeleへ向かうWardner Fort Steele Road。
大きな街はあまり好きではないし、Fortsteele方面の道は、地図で見る限り自転車道があるようだ。
ハイウェイ3号線を反れ、Fortsteeleへ向かうことにした。
路肩は無くなるが、交通量はやはり少なくなり快適。
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しかし自転車道が見当たらず、辿り着いた建物、Kootenay Trout Hatcheryで聞いてみることにした。
ここはトラウトの養殖所のようで、トラウトがうじゃうじゃと泳いでいた。
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自転車道はちょうどこの建物の横手から始まるとのことで、丁重に礼を言い、出発。
Fenwick Roadという道路に入ると道路は未舗装路、砂利道へと変わった。
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当然車など通るわけもなく、人もいないからだろうがトナカイを沢山見かける。
車通りはないから快適ということではない。
砂利道のため走行し辛いし、山も川も見えないし、日差しも暑いしでこの道を選んだことを少し後悔した。
自転車道を抜けた後、17時頃にちょうどいい河川敷を発見したため、この日はここで宿泊することとした。
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料理に使おうとチェダーチーズを取り出したところ、ドロドロに溶けていた。

 

8月17日。
5時50分頃起床。
起床がてらチョコミルクを飲んだところ、酸っぱくなっていた。
前日のチェダーミルクもそうだが、乳製品の取り扱いにはかなりシビアにならなければならないようだ。
どちらも半分以上残っていたのに、泣く泣く処分することとなってしまった。
こうして食事メニュー拡大計画は失敗に終わってしまった。
7時半出発。
Fortsteeleには10分程で到着。
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どうやらゴールドが採掘されたことで有名な町らしいのだが、時間が早すぎてミュージアムや店は全てしまっていた。
Fortsteeleから走ること16キロ、約1時間。
Cranbrookに8時45分到着。
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ビジターセンターでキャンプ場とRV Parkの情報を聞く。
また、アメリカ国境で手数料が必要だと聞いていたため、クレジットカードで支払うことができるか聞いてみた。
親切にも僕が通過するであろうアメリカ関税に電話してくれ、「手数料とかは無いみたいよ」という回答を得た。
※アメリカ国境を陸路で通過する際、しっかりと6USドル取られました。その際現金で支払ったため、クレジット使用可能かは不明です。
ビジターセンターでWifiが使えたため、14時頃まで居座る。
この日は僕の誕生日。Facebookやメールで誕生日を祝うメッセージが何通か届いていた。
中には道中で知り合った自転車仲間からも届いており、それがかなり嬉しかった。
日本にいた時よりも誕生日を迎えた実感があるのは、一応この旅行を3~4年と定めているからだろうか。
3~4回中の1回目を迎えてしまったというのが、意識の中にあるのかもしれない。
ビジターセンターを離れた後は町をぶらついた後、町はずれの丘の上にあるJimsmith Lake Provincial Parkへと向かう。
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夕食に、ホワイトホースでクロンダイクカヌーレンタルスの櫛田さんから頂いたレトルトカレーを調理する。
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賞味期限が僕の誕生日と一緒だったため、約2か月間この日のために鞄のそこで温め続けていたのだ。
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誕生日に食べるカレーを最高の物にするため、米を炊く火力にいつも以上に気を遣う。炊きあがりは最高。
持っている野菜とソーセージを余すことなくトッピングに使い、いざ実食。
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カレーライスを日本の文化といえる程に昇華させた料理人と、レトルトの技術を開発した人物は天才だと思う。
美味すぎる。僕の好物、レトルト銀座カレーをサイドバッグ一杯に持ち運びたい。
食後はこれまたホワイトホースでデイヴから頂いた、小振りで可愛いお酒を飲んだ。
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ほろ酔い気分で日帰りピクニックエリアにテントを立て、誕生日の一日を終えた。

コメント

  1. 虫嫌いやのに、うじゃうじゃいて往生したやろね。眼鏡は何とかなってるの?

  2. カナダ、やっぱりいいですね!あたしも行っておけばよかったですよ…店長のblogみてると後悔が(笑)新婚旅行、北海道とカナダで迷いました。スキーメインでしたけど。結論は日本語通じる北海道になりましたけどね(笑)約2週間の予定だったのでやはり言葉の壁がね(^^;
    アイスは美味しそう♪なんちゃらアイス?メイプルもシナモンも(笑)
    思い出に残る年になりましたねぇ(^ー^)
    28歳、ハピバ☆♪おめでとうございます!
    同じ夏生まれだったんですねd(^-^)

  3. 野宿するんですから、虫は克服してくださいな!メガネ直りましたか?(^^)

  4. 雄大 スケール大きいな メガネ大丈夫 28歳おめでとう

  5. 眼鏡はそんなに大した傷じゃないから、気にしなければどうということはないです。

  6. 北海道いいじゃないですか!
    札幌から北へ北上するオロロンラインはアラスカ・カナダにも負けない絶景だと思います。僕は逆に北海道の利尻島へ行っとけばよかったと後悔しています。

  7. ありがとうございます!
    眼鏡は大した傷でもないので気にしなければ、特に問題はありません。
    景色もそうなのですが、カナディアンの持つ精神の雄大さ、懐の大きさには本当に驚かされます

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