空まで映す鏡張り・クルエーン湖

Haines Junction~Whitehorse
Lake Kluane(クルエーン湖)
6/9~6/11 (20~22days)

6月9日。

起床し、RVパークのレストランで飯を食う。
外食を久しぶりに利用した。ホットケーキ2枚、スクランブルエッグ、ソーセージ2本、コーヒーしめて13ドル。

RVパークに少ないながらも食品が置いてあるので、肉の缶詰や補給食、コーラを購入する。

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道はフラット。ものの15分くらい走った先、左手にKuluane Lakeが現れる。
太陽に照らされてキラキラと光っている。この旅で一番心が躍った瞬間かもしれない。
ちなみにKuluane Lakeはユーコン準州に存在している湖で、最も大きな面積を誇る。

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水の透明度がかなり高い。

 


湖を左手にさらに進む。するとさらに凄い光景が。
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風が全く吹いておらず、湖の周りの山々が鏡に反射したかのように、はっきりと映し出されている。

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自転車を路肩に止め、しばらくこの光景を堪能する。
後に見たKluaneについての説明看板には、この地域は風が強くて危ない、といった説明書きがあった。
実際、ここを過ぎたあとは微風があり、湖面が揺らいでしまって反射しなくなってしまった。
かなりラッキーだったのだろう。

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しばらく走ると看板が見えてくる。
Dall Sheep(ドールビックホーンという羊)に注意の看板。
少し前に「岩山の断崖絶壁に張り付く羊の群れ」、といった内容のネット記事がFacebookなどでよく流れていたので知っている人も多いと思われるが、Dall Sheepがその羊。
岩が落ちてくるから注意してね、ということです。

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その看板からすぐにビジターセンターが目の前に現れる。
こちらでは、ビジターセンターの奥に大きく聳える山に生息しているDall Sheepを双眼鏡で観察することができる。

「見て!あそこに20頭以上のDall Sheepの群れが崖を横断しているわよ!あそこに白いラインが見えるでしょう!」

とビジターセンターのお兄さんお姉さんに言われるが、はっきり言って目視では全く見ることはできない。
彼らは日常的にこの山を見ているから、少しの変化でも気づくのだろうが、米粒以下の大きさでしかない。
双眼鏡を借り、その姿をやっと確認できた。確かに20頭以上の群れが断崖絶壁の岩肌を横断している。
普段は、これほど多くの群れを見ることはなかなかできないそうで、ここでも僕はラッキーだった。

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ビジターセンターの中と駐車場はこんな感じ。

ビジターセンターを後にし、「いやぁ、カナダ最っ高やなぁ!」なんてことを思いながら先を走っていると、対向車線の車が速度を落とし、窓を開けた。

「おい、今この先100m先ででかい熊が出たぞ。ベアスプレーは持ってるか?。」

と言われる。ハイテンションから一転、緊張感が走る。
確かに前方100m程先には車が数台止まっている。熊を観察しているのだろう。

ドキドキしながら止まっている車に話しかけてみると、もう姿は見えなくなったらしい。
ホッとすると同時に、やはり北米まで来たのだから間近で見てみたかった、というガッカリ感もあった。
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この林の奥に消えていったそうだ。

この先は車通りもかなり減る。林も深いし坂道でスピードも出ないしで、ホイッスルを鳴らしながら熊におびえつつも先を走る。
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かなり高い位置まで坂は緩やかに続く。
一番高い所からは逆にダウンヒルが20km程続き、ものの20分程でHaines Junctionという小さな町に着く。
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この日はRVパークに宿泊。ここは水道が故障中で水が一切使えない。事前説明もない。
それで15ドル支払ったことに対し、「宿泊場に金を掛けるのはあまりにも馬鹿らしいのではないか」、という気持ちがこの日から強くなってくる。

6月10日。
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この日は朝にビジターセンターに立ち寄る。
地図上では、ここHaines JuctionからWhitehorseまでの160km程、全く宿泊施設がない。
聞いてみると、アラスカハイウェイから横道を逸れて20km程走ればキャンプ場はあるとのこと。
ここから30km走って以降、店はなくなり、レストランならこ
こから80km程走った先にあるよ、とのことだった。

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景色はこの日は全く見どころなし。しいて言えば、この橋くらいだろうか。
1800年代に作られた吊り橋のレプリカ。
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モルモットみたいな動物が道路をよく横断している。路肩には穴がたくさん開いており、ここから彼らは姿を現す。

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ビジターセンターの人の言う通り、83km程走ったところにレストランがあった。
レストランの近くでテントを張らせてもらえないか聞いたところ、快諾してくれたため、この日はここで終了。

6月11日。
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この日は雲行きが怪しい。ホワイトホースまでの70km持ってくれればいいが・・・との思いで走り出す。
道はひたすら直進。途中、カリブー多発のため注意の看板を見たくらいで、見どころはない。
ひたすらに林の中を走る。

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街に近づいた証拠に街灯と看板が見え始める。
ここからはもう着いたも当然で、12kmほど走ると市街地に入った。

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無事ホワイトホースに到着。まずはビジターセンターに行くと、入り口前でドレッドヘアの男性に「日本人ですか?」声を掛けられる。

声を掛けてきたのは、サトル君という日本人の旅行者で、彼もまた自転車で世界中を旅行している男だった。
もの凄く明るくパワフルな男で、しかも彼は今ブラジル人の旅行者と一緒にイカダを自作で作り、ホワイトホースからドーソンシティまでを2週間かけてユーコン川を下るのだという。
旅を続けて既に2年以上、旅行者というより冒険者という印象で、僕は彼のような人間に出会ったのは初めてだったのでかなりの衝撃を受けた。

その後、ブラジル人旅行者のシャイを紹介してもらう。
現在このブログを執筆中の6月14日までの4日間、シャイと一つのテントでユーコン川のほとりで野宿をすることになる。

そして明日、僕はレンタル会社で借りたカヤックで、彼らは完成した自作のイカダでそれぞれユーコン川を下ることになる。
ホワイトホース滞在中のブログはまた機会があればということで・・・

※明日から8日間は連絡もブログも一切途切れますが、死んでいるわけではありませんのであしからず。

コメント

  1. 湖の透明度や鏡みたいな景色、きれいやな!

  2. 湖、半端ないです!鏡ですね(”;)これは凄い!Σ( ̄□ ̄;)
    本当に景色が綺麗ですよねー。岩壁にへばりつく羊も見られたんですね。2年も旅してる人にあったんですか?やはり何年もしないと世界一周はできないんですね…(^^;
    ユーコン川下り気を付けて楽しんで下さい!

  3. ここは今のところ一番きれいな景色やった

  4. このクルーアン湖は今のところ一番きれいな風景でした!
    この地域は風が本来強いらしいのですが、運がよく無風でこのような絶景に会うことができました。

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